運送業界の実態描く社会派映画、関東進出で話題 低予算ながらも一石投じる作品と評価


運送業界の実態描く社会派映画、関東進出で話題 低予算ながらも一石投じる作品と評価

大東賢監督による社会派アクション映画「~運送ドラゴン~パワード人間バトルクーリエ」が関西での好評を受け、関東地方での上映を拡大している。同作品は運送業界を舞台にしたSFアクションコメディで、昨今問題となっている運送会社の労働環境に切り込んだ内容となっている。

作品は総人口100億を超えた2050年の日本を舞台に、ゴッハイと呼ばれる武装勢力に立ち向かうアルバイト配送員の物語。制作費500万円、宣伝費500万円の計1000万円という低予算ながら、国内最大の映画サイト「シネマトゥデイ」で注目作品とアクセス作品の二冠を達成するなど話題を集めている。

作品は今年4月19日に神戸の元町映画館で公開開始され、その後梅田の扇町キネマ、奈良のならまちシアター青丹座でも上映と舞台挨拶を実施。5月25日のなんばパークスシネマでの上映では、アームレスリング元日本王者でもある大東監督をはじめ、奈良市観光大使の徳丸新作氏、ボディビル元日本王者の白川奉信氏らが参加したサイン会に行列ができるほどの盛況ぶりを見せた。

関東進出は5月24日の横浜シネマノヴェチェントから始まり、おもちゃ鑑定士の小材直由氏が大東監督に花束を贈呈。小材氏は「今の時代、このような映画を製作する人がいないので、今後が楽しみ」「この映画は広めるべきだ、今の時代に必要な映画」と講評を寄せた。

上映会には雑誌記者や元運送会社関係者も訪れ、業界の実情について活発な議論が交わされた。大東監督は「昨今、運送会社の2024年問題や人手不足、パワハラ、不適切点呼で騒がれているが、原因は内部通報されるような職場環境も問題ではないでしょうか」と話し、業界の構造的問題について言及した。

「〜運送ドラゴン〜パワード人間バトルクーリエ」作品情報

アームレスリングの元日本王者でアクション俳優の大東賢がメガホンを握り、特撮ヒーロー作品のラスボス的存在の藤岡弘、と堀田眞三が声優出演して話題の「~運送ドラゴン~パワード人間バトルクーリエ」

作品の舞台は西暦2050年の日本。総人口が100億人を突破した人類は食料や水資源、エネルギーの供給を維持するため月面へと進出。そんな宇宙事業が軌道に乗り、人類が新たな歴史を刻んでいた頃、ゴッハイ(誤配)を名乗る闇の武装勢力からの攻撃が始まる。大東寺トランスポートのアルバイト配送員美剣疾風は社長命令で、安物のパワードスーツを身にまとい、ゴッハイや地球侵略を目論む宇宙人との戦いに挑む。

オタク総研編集部

著者 オタク総研編集部
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