指摘されていた「モンハンワイルズ」PC版の安定性、改善の取り組みは 技術講演は「中止」対応に


指摘されていた「モンハンワイルズ」PC版の安定性、改善の取り組みは 技術講演は「中止」対応に
©CAPCOM

カプコンは6日、2月に発売された新作タイトル『モンスターハンターワイルズ』について、PC(Steam)版におけるゲームの安定度向上に関する取り組みの詳細を発表した。

同作をめぐっては、直近6月30日にタイトルアップデート第2弾(以下、TU2)を各プラットフォームに配信したなか、特定の状況下で動作負荷が増大する仕様や、強制終了が発生する不具合などが報告されていた。

運営によると、TU2の「装備の見た目設定を選択するとゲームが強制終了する」「遠距離武器装備時にフレームレートが不安定になる」問題は既に7月1日に配信されたり修正パッチ(Ver.1.020.01)にて修正済みとなっている。その他に確認された不具合については「調査が完了し次第、順次修正を行なってまいります」と共有した。

0705-6beinl47
期間限定でゲーム本編とデラックスエディションが20%オフ

アンチチート処理は約90%軽減、安定性に関する講演は中止対応に

このほか、TU2では複数の修正を行ったと紹介。そのうちCPU使用率に関する問題では、シェーダーコンパイルに関する不具合の修正が行われた。そのため、今後は従来案内されていた「シェーダーキャッシュの削除対応」を実施する必要はなくなった。

CPU使用率の軽減に向けた取り組みとしては、TU2において最新の超解像技術であるDLSS4およびFSR4をサポートし、CPUの負荷を軽減しつつフレームレート向上を目指す対応を行った。加えて、CPU使用率を制限する機能については「現在検討中」であり、詳細や対応時期が決まり次第発表するとしている。

また、リリース時より指摘されていたアンチチート機能がCPU使用率に影響を与えているという点については、TU2にて「アンチチートのチェック処理を約90%軽減する対応を実施した」ことを明らかにした。また、アンチチートのチェック処理が1フレームごとに行われているという事実はないとも明言している。

ビデオメモリの使用量増大に関しては、ディスプレイ設定・グラフィックス設定で表示される「予測VRAM使用量」がより実態に近い値で表示されるよう修正を実施。運営は今後も継続してゲームの安定度向上に取り組んでいくとした。

なお、同社は7月24日に開催されるゲーム開発者会議「CEDEC 2025」において、同作における安定性を紹介するセッション「『モンスターハンターワイルズ』を快適な動作に導く!パフォーマンス調整の全て」を実施予定だったが、7月5日までに「講演中止」としたことが明らかになっている。

0705-6ora9thq

中止した背景の説明はなされていないが、上記の問題が指摘されていたなかで諸事情が発生したことが想定される。また、SNSでの共有可能なセッションであるため、発言や資料が講演者の意図と異なる形で拡散されるのを防ぐ意味合いも見込まれる。

一方で「モンスターハンターワイルズにおける新しいUI実装」「モンスターハンターワイルズにおけるフィールド描画システムの実装と制作ツールについて」といった、安定性以外の9つのセッションについては実施予定だ。

著者 編集部 IT/デジタル担当
ほんの少し視点を変えてみるとテクノロジーはもっと面白くなる。そんな考えのもと、最新のIT、ガジェットに関するホットな話題や、エンタメを楽しむならコレ!といった耳寄り情報も提供しています。