『攻殻機動隊』新作アニメが本格始動、タイトル解禁!原作者も「第2世代型の1作目」と期待感

士郎正宗原作によるサイバーパンクSF『攻殻機動隊』シリーズの新作TVアニメが2026年に放送されるを前に、この度『攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL』の詳報が到着。メインスタッフ情報や第2弾ティザービジュアル、特報映像第2弾が公開された。
本作は2024年5月に制作が発表されたもので、当時は『攻殻機動隊(仮)』のタイトルで告知されていた。今回、正式タイトルとして原作第1巻と同様に“THE”を冠する『攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL』とすることが明かされた。
監督を務めるのは、サイエンスSARUに所属し、『ダンダダン』では副監督を担当したモコちゃん(木村翔馬)。これが初の監督作品となる。シリーズ構成・脚本は、小説『Self-Reference ENGINE』『コード・ブッダ』などで知られ、アニメ『ゴジラ S.P<シンギュラポイント>』の脚本も手がけた円城塔が担当。キャラクターデザインおよび総作画監督には、『スプリガン』『リトルウィッチアカデミア』などで知られる半田修平が起用されている。
アニメーション制作はゴールデングローブ賞アニメ映画賞ノミネート作『犬王』、TVアニメ『映像研には手を出すな!』、上海国際映画祭にて最優秀アニメーション賞を受賞した『きみの色』、『ダンダダン』などを歴任したサイエンスSARUが担当する。
第2弾ティザービジュアルには、全身義体のサイボーグである主人公・草薙素子と、AI搭載型思考戦車フチコマが描かれており、原作第1巻コミック表紙ラフ案を彷彿とさせる構図となっている。これは本ビジュアルは半田修平による描き下ろし。
あわせて公開された特報第2弾は、原画やコンテと思われる制作素材を用いた映像で作風を垣間見える構成となっている。現在開催中の展覧会『士郎正宗の世界展~「攻殻機動隊」と創造の軌跡~』(東京・世田谷文学館)では、会場限定バージョンの特報映像も上映中とのこと。
今回の発表に際し、原作者・士郎正宗からもコメントが寄せられた。「アニメ作品に限って言うと、今回の『攻殻』は押井氏版、神山氏版、黄瀬氏版に次ぐ4番目の『攻殻』、或いは『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』と『イノセンス』を分け、『S.A.C.』シリーズを1期・2期・SSS、『ARISE』シリーズと『新劇場版』、『SAC_2045』シリーズを1期・2期に分ける企画としては10作目となる。制作関係者が替わった観点からだと第2世代型の1作目と捉えることも可能だろうか。元々の原作マンガが古い点はもう諦めてご容赦頂くとして(陳謝)、今回も良い映像作品となって何らかの形でお楽しみ頂ければ幸いかと思う。」
『攻殻機動隊』は1989年に漫画家・士郎正宗が、青年誌「ヤングマガジン」の増刊「ヤングマガジン海賊版」第5号から連載を開始したSF作品として、全身義体(サイボーグ)の草薙素子をリーダーとした攻性の部隊「攻殻機動隊」が、高度複雑化する凶悪犯罪に立ち向かう姿を描いた物語。リアルで精密な描き込みとともに、サイバーパンク的な要素や哲学的なテーマを探求しながら、人間とテクノロジーの融合、個人のアイデンティティなどについて深く考察する作風が人気を博し、押井守監督による『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』(1995年)をはじめ、アニメーション、ハリウッド実写映画など様々な作品群が展開されている。
©士郎正宗/講談社