VTuberグループ「ぶいすぽっ!」性的イラストの販売者に法的措置 損害賠償2,000万円の支払義務で示談成立


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VTuberプロジェクト「ぶいすぽっ!」を運営するバーチャルエンターテイメントは28日、所属タレントに対する誹謗中傷行為および著作権侵害事案への対応状況を公表した。性的イラスト販売を繰り返した人物との示談成立をはじめ、複数の法的措置の進捗を明らかにした。

今回の報告では、性的描写を含むイラストを複数作成しウェブサイトで販売していた人物を特定。同人物に対し、コンテンツの完全削除と再発防止の確約に加え、損害賠償として2,000万円の支払義務を課す示談が成立した。

同社は「二次創作ガイドライン」で性的コンテンツの作成・販売を厳禁しており、今後も監視を強化すると表明した。今回対策を実施した誹謗中傷対策委員会では2023年10月から2024年9月までの1年間で47件の発信者情報開示請求を実施し、最大238万6,490円の示談金回収に成功した経歴がある。

今回の2,000万円規模の賠償請求は、過去の事例を大幅に上回る水準であるが、「今後、上記の確約を遵守し、かつその一部として250万円の支払いを遅滞なく完了すれば残部の支払義務を免除」との条件付きとなっている。現在も複数の類似案件で加害者の特定を進めているとして、SNSやウェブサイト上の誹謗中傷でも裁判・交渉を並行展開中とコメントしている。

■性的イラストの販売等、著作権侵害を繰り返していた人物の特定と示談について
ぶいすぽっ!所属タレントについて、性的なイラストを作成のうえ多数掲載し、Webサイト等でも販売していた人物を特定いたしました。
そのうえで、特定した同人との間で、当該イラストの全部を削除し、直ちに販売を取りやめること、今後も、ぶいすぽっ!をはじめとする当社グループ所属のタレントに係る性的イラストの掲載・販売をはじめとする著作権侵害や誹謗中傷行為等を行わないことの確約を得たうえで、当該人物がそれまでに当社に生じさせた損害の賠償として2000万円の支払義務を負う(ただし、今後、上記の確約を遵守し、かつその一部として250万円の支払いを遅滞なく完了すれば残部の支払義務を免除する)旨の示談が成立いたしました。

著者 編集部 経済・社会担当
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