絵の特徴を学習する画像生成サービス「mimic」が話題に

絵の特徴を学習する画像生成サービス「mimic」が話題に

AIが自動で「絵の特徴」を学習して新たなイラストを生成するサービスが大きな話題となったと同時に、悪用問題への対策に疑問の声が。

AIが絵の特徴を学習

「mimic(ミミック)」は描き手の個性・画風をAIが学習、書き方が反映されたイラストメーカーを自動作成できるサービスで本日β版がリリースされた。

30枚以上のイラストがあれば、自分だけのイラストメーカーを作ることが出来るとし、すでに数名のイラストレーターがテストしている模様。デモページではトレーニングされたAIによる生成画像のダウンロードが会員登録など不要で行える。
▶mimicデモページ

公式声明によると、「β版では右下に透かしロゴが付与される」とのことで、β版以降の正式版では有料課金等で商用化ライセンスの付与を行う機能の実装を予定しているのではないかと考えられる。
なお、本サービスの利用規約が事細かに記載されているのでそちらもチェックしてほしい。

悪用対策が話題に

AIが特徴を学習し、画像を生成するサービスは非常に革新的ではあるが、同時に悪用リスクも多く指摘されている。

なかでも「トレパク」対策については大きく議論されており、Twitterのトレンドトピックにも取り上げられるほどに。

今回のイラスト生成AIにオリジナルの作者でない第三者が勝手に投稿して生成した場合のリスクが話題となった。

※「トレパク」とは「トレス(資料をなぞって写し取る行為)」と「盗用(パクリ)」を組み合わせた造語で、トレス行為は適切な過程を経ている場合特に違法性は無いとされている。しかし、著作権が他者に帰属する作品をトレスをしたにも関わらずオリジナル表明等を行った際「マナー違反」や炎上・権利侵害などを引き起こしかねない。

実際に検証

それでは実際に「mimic」にログインしてアップロードまでのプロセスを検証してみた。
イラストをアップロードする画面を見てみると以下の表記が。

間違いなくご自身が書かれたイラストであることをご確認ください。
他人が描いたイラストを許可なく使用した場合、権利者に訴えられるリスクがあります。
弊社が許可なく使用していると判断した場合は、予告なくイラストメーカー・イラストを削除する場合があります。

実際に著者が敵対的生成ネットワーク・StyleGAN2にて昨年生成したアニメ風イラストをアップロード。特にオリジナル作品である審査などはなく、すんなりとアップロードは完了。
mimicのサービス運営によると、現在学習まで数日ほどかかる場合があるとのことで、現時点でここまでのみの検証となる。

前述の通り、画像のオリジナル審査などはなく注意書きのみ。
これらの観点から、悪用の対策として注意書きのみの対応は比較的不十分であると思われる。

本格的な対策望む

また、原本をそのまま模写してオリジナル表明する「トレパク」とは違い、AIが元の絵に似た絵を生成するため”パクった”判定がし辛いといった問題も孕む。AIが生成した画像に対し「イラストの絵柄が似てるだけ」と主張された場合にどう対処をするのか。

先月にも小説投稿プラットフォーム「テラー」の無断転載問題が起こったばかり。これまでの多くの問題を起こしてきたサービスに共通する事項として「権利者による削除申請のステップの多さと複雑さ」が挙げられるため、これらのプロセスの簡略化といった対策も必要。

対策案として、例えば「Twitter APIを用いて、ユーザー認証を行った上でアカウントに投稿されたイラストを収集する」とった策は有効であるのではないか。

実際に画像をダウンロードする場合にもポップアップが表示される

サービスとしては非常に有益かつ素晴らしいものではあるが、性善説ではうまくいかない事が多い。しっかりとした対応の取れるシステムと組織体制が望まれる。

【8月30日追記】運営会社の見解が発表されました

【追記】本記事はあくまで「第三者によるサービスの意図しない操作に対する対策」について論じるものであり、サービス自体の法的な正当性については各自ご判断ください。(著作権法上、本サービスに違法性などは無い見解です)

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