ホロライブ、昨年1年間で対処した誹謗中傷やなりすまし行為は252件―刑事処置や業界内での状況共有も実施


アイキャッチ画像

バーチャルYouTuber事務所「ホロライブプロダクション」を運営するカバーは9日、2024年の一年間における権利侵害行為への対策活動の実績を報告。同社は所属タレントに対する誹謗中傷やなりすまし行為など、計252件の権利侵害案件に対応したことを明らかにした。

同社は事務所や同所に所属するタレントに対する悪質な事案について、法務知財部や弁護士と協議のうえ、発信者情報開示請求などの法的措置を行う姿勢を保持している。特にタレントの生命・身体を脅かすような書き込みに関しては、所轄警察署への情報提供や相談を実施し、必要に応じて巡回強化や社内警備の強化などの安全確保措置を講じていると説明した。

国内対応、とりわけSNSや掲示板における誹謗中傷については、複数の開示請求が現在も裁判手続中または示談交渉中であるという。一方、海外での事案についても現地の代理人弁護士を通じて警告を含む法的対応を行い、権利侵害行為の排除に努めているとしている。

同社は昨年5月、一部業界競合でもある「にじさんじ」運営元のANYCOLOR社および、YouTuberマネジメントのUUUM社とともに、「誹謗中傷対策検討分科会」を設立。同会に参画し、損害賠償請求や警察との連携事例など、具体的な取り組みについて情報共有を行っていた。

2720
左から国際大学准教授 山口真一氏、UUUM取締役会長 鎌田和樹氏、note株式会社 淺井健人氏

カバーは今後も社内体制の改善や関係各所との連携を通じ、所属タレントが安心して活動できる環境の整備に努めるとしているほかファン向けに誹謗中傷通報専用窓口を設置しており、権利侵害行為を確認した際の通報を呼びかけている。

著者 編集部 経済・社会担当
オタクの“今”を届ける新・総合メディアより、アニメ・ゲーム等関連企業の動向やコンテンツ産業の動きを紹介します。エンタメと経済、双方の視点で迅速に、わかりやすく、独自の切り口でお届けいたします。
メルマガ詳細