来春、フジテレビのアニメ枠が激変。ワンピース枠の後継作品が判明、ノイタミナは“23時台&全国ネット化”大幅躍進
フジテレビは昨日9日、2025年より同局で放送される新作アニメ作品の新情報発表配信「フジアニ2025」を実施。来年4月を中心に、同局のアニメ編成変更に関する詳細が一部明らかになった。
放送時間が変わる「ワンピース」後継枠には中国ビリビリ×アニプレ協業作
まず注目度の高いトピックとしては、ワンピース放送枠の後継作品が明らかに。新作オリジナルアニメ『TO BE HERO X』が2025年4月より毎週日曜日9時30分より放送されることがわかった。
この作品は中国の動画配信大手・Bilibili(ビリビリ)と日本のアニメ関連会社・アニプレックスとが共同製作する新作オリジナルのヒーロー活劇。監督はBilibiliでの作品総再生数が200億に迫るHaolinが監督を務めるほか、解禁されているキャスト陣には花江夏樹、宮野真守、花澤香菜、内山昂輝、中村悠一、松岡禎丞、佐倉綾音、水瀬いのり、山寺宏一、島﨑信長ら国内トップクラスの声優陣が名を連ねている。
日中共同製作で展開される本作だが、放送予定のフジテレビも両社と深い関わりがある。特にBilibiliとはIP(知的財産)分野での連携を強化しており、昨年10月から深夜に新たなアニメ枠「B8station」を創設。しかし、今回同作を深夜ではなく「ニチアサ」という非常に重要な時間枠に持ってくることから、その気合の入れようがうかがえる。
なお、現在同枠で放送中の『ONE PIECE』は来年4月より放送時間の変更を行うことが既に明かされていた。こちらの詳細については今後開催予定の「ジャンプフェスタ」にて解禁されるとのことで、続報に期待しよう。
20周年のノイタミナ、春からは23時台に繰り上げ&全国ネット化
そしてもう一つ大きな変更として、同じく来年4月からアニメ枠「ノイタミナ」が23時台に繰り上げて編成されること、新時間帯の第1弾作品は『謎解きはディナーのあとで』であることが明らかになった。
フジテレビの「ノイタミナ」は現在、木曜日24時55分からという平日の遅い時間帯となっていたが、今後は2005年の設定から初めて日を跨がない早い時間帯となるほか、全国ネットでの放送も決定した。ただし曜日については未発表となり、万一金曜日であれば日本テレビ系と衝突することとなる。
今回のノイタミナの枠移動にもあるように、直近の地上波キー局ではこれまで24時を超える深夜帯に放送していた作品を23時台に繰り上げる動きが活発になっている。
もはや「深夜」ではない、各局が23時台にアニメを持つように
記憶に新しいところだと、日本テレビが昨年10月に金曜日23時台「FRIDAY ANIME NIGHT」を設定。『葬送のフリーレン』『転生したらスライムだった件』など注目作を放送、来年1月からは『薬屋のひとりごと』の第2期が同枠にて放送されることも決定した。第1期の25時台から繰り上げられ、多くの人に観てもらいやすい時間帯となった。
今年は中部地区のCBCテレビが全国ネットでアニメ枠「アガルアニメ」を日曜日23時台に設定、夏には「キン肉マン」の完全新作を放送し話題になり、1月からは第2期も控える。そして、テレビ朝日も同年10月から土曜日23時台にIMAnimation枠を設立し、『ブルーロック』新作が第1弾として展開した。1月からは秋田書店の人気作『ババンババンバンバンパイア』を放送するなど、各社のアニメーションへの期待感がうかがえる動きとなっている。
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