PS Portal並みの魅力あり?PlayStation公式ライセンスのスマホコントローラー「Backbone One」でPS5タイトルをプレイ
スマートフォンでのゲームプレイを快適にする携帯ゲームコントローラーはこれまで多数リリースされていますが、PlayStation公式ライセンス品である「Backbone One」を手に取る機会があったので、製品のポイントを紹介します。
今日のスマートフォンゲームはオープンワールドから本格アクションまで、コンソール機と遜色ないクオリティのタイトルが展開されていますが、タッチスクリーンであるが故に操作が直感的でない、難しいなどの課題があります。また、近年よりコンソール機向けタイトルをスマホで遊べる「クラウドゲーム」サービスも活況ですが、こちらも本来コントローラ向けに設計されたものなので、それらの問題はなおさら感じやすいです。
操作感はJoy-Con似、専用アプリ通じて多数のタイトルに対応
Backbone Oneはこれらの課題を解決する、いわゆるスマートフォン用コントローラーの一種です。iPhoneやAndroidなど端末に直接接続して使用するもので、十字キーからLRボタンまで一般的なゲームパッドの操作性を実現します。価格は19,800円と同様製品の中ではやや高めでしょうか。
BACKBONE One モバイルゲームコントローラー for Android & iPhone 15シリーズ(USB-C)- PlayStationエデ...
本体は伸縮可能なアーム部とコントローラ部からなり、スマートフォンを挟み込むように装着します。端末との接続はiPhone版ではLightning、Android版ではUSB-C端子を採用しているほか、充電用のUSB-Cと音声出力用の3.5mmヘッドフォンジャックも搭載しゲームプレイのニーズも満たしています。
肝心な操作性ですが非常に優秀な印象。感覚としてはJoy-Conと同じサイズ感で、アナログスティックも同様の使い心地です。特に本体上面にあるボタンのうちZL/ZRは圧力によって入力値が変わる感圧方式になっており、コンソール機向けに設計されたようなタイトルにも適します。
また、本機は数少ないSIE(ソニー・インタラクティブ・エンターテイメント)のライセンス品であるため、PlayStationとの親和性も非常に高いのも特徴。PS5タイトルを遠隔で操作できるリモートプレイ「PlayStation Remote Play」に対応しており、PS5のDualSenseコントローラーと同様の操作感でプレイ可能となっています。
ここで気になるのは同様にリモートプレイを行える公式デバイス「PlayStation Portal」との違い。両者はいずれも「PS5タイトルをネットワーク経由で遠隔操作してプレイする」という点では共通していますが、価格は1.6万円ほどBackboneのほうが安価です。
体験重視はPS Portal、携帯性重視はBackboneと分かれそう
これは、PS Portalが8インチのディスプレイを搭載するのに対し、Backboneは手持ちのスマホに接続して使うというコンセプトの違いによるものなのはいうまでも有りません。大多数のスマホの画面サイズは8インチに満たないほか、Backboneがハプティクスフィードバックに対応していないこともあり、体験重視の方はPS Portalのほうが魅力的でしょう。
ただ、Backboneはスマホに取り付けるがゆえに非常にコンパクトという強みもあります。94mm×176mmというサイズ感は、PS Portalの150mm×337mmと比べてはるかに携帯性に優れています。PS Portalは同一ネットワーク内での利用を想定しているようですが、以前には外部ネットワークからのアクセスを想定したアップデートを行うなど、外部での利用も見込んでおり、携帯性はやはり重要なのかもしれません。
BACKBONE One モバイルゲームコントローラー for Android & iPhone 15シリーズ(USB-C)- PlayStationエデ...
またBackboneはPlayStation Remote Play以外にも「Xbox Game Pass」やモバイルゲーム(「原神」など)にも対応しており、多様なゲームタイトルを遊びたい方にとって大きなメリットでしょう。同じ利用目的とはいえコンセプトが異なるので一長一短ではありますが、PS5のゲームを手軽にプレイしたい、というニーズの選択肢としてBackboneは有力だと感じました。