バンダイナムコ、「ガンダム」だけで半年売上765億円 新工場でプラモ品薄問題の解決目指す
バンダイナムコホールディングスは6日、2025年3月期の中間決算を発表したなかで、補足情報として同社が保有・関与する主要IP(知的財産)別売上状況を開示。第1四半期に引き続き概ね手堅い伸びを記録していた。
特に同社IPで最も売上額の多い「機動戦士ガンダム」シリーズは上半期の売上高が765億円と、前回見込やや上振れに着地、通期計画も上方修正し1,480億円を見込んだ。プラモデルやフィギュアなどのハイターゲット向け商品が国内外で好調だったことに加え、1月公開の劇場作品「機動戦士ガンダムSEED FREEDOM」の上映拡大もIPの認知度向上に貢献した。
「ガンダム」シリーズに関しては、BANDAI SPIRITSが6日に新たなプラモデル生産工場「バンダイホビーセンター」(静岡県静岡市)の新工場の竣工を2025年1月に予定していることを明かした。より安定的な生産体制を確保する目的のもと、同年夏頃から稼働を開始予定となる。
ガンプラは同社IPのグッズの中でも特に人気の高い商材として知られていると同時に、販売数量やルートが限定され転売する事例も発生するなど、供給不足となる状況も見られる。新工場の設立により生産能力は「全体で2023年度比約35%の増産が可能になる」見込みとして、より購入しやすい環境づくりでIP業績の底上げを狙う。
このほか、IP別を見ると前年比で大きく伸ばしているのが「ONE PIECE」シリーズで、上半期は前年571億円→732億円と大幅に増加。新作スマホアプリやトレーディングカードゲームなどが成長を後押ししているとい。また、現在TVアニメも放送中の「DRAGON BALL」シリーズも同584億円→757億円となり、先日リリースされた新作タイトルも含め通期は大幅な成長を見込む。
■IP別売上高(グループ全体/抜粋)
アンパンマン:53億円(前年同期:47億円/通期見込:110億円)
ウルトラマン:81億円(前年同期:95億円/通期見込:160億円)
仮面ライダー:146億円(前年同期:129億円/通期見込:300億円)
機動戦士ガンダム:765億円(前年同期:726億円/通期見込:1,480億円)
スーパー戦隊:29億円(前年同期:33億円/通期見込:65億円)
DRAGON BALL:757億円(前年同期:684億円/通期見込:1,680億円)
NARUTO:150億円(前年同期:110億円/通期見込:250億円)
プリキュア:33億円(前年同期:28億円/通期見込:70億円)
ONE PIECE:732億円(前年同期:571億円/通期見込:1,350億円)