立役者はアイマス?CyberAgentが“ウマ娘反動”乗り越え2年ぶりに成長転じる…今後は「ちいかわ」にも期待感


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サイバーエージェントが30日に発表した2024年9月期の通期決算によると、売上高は前期比11.5%増の8,029億9,600万円、営業利益は同70.4%増の418億4,300万円、純利益は同204.7%増の162億4,600万円となり、大幅な増収増益となった。

増収要因としては主力のインターネット広告事業が市場成長率を上回る7.6%増成長を記録したことが挙げられたほか、増益要因には「ABEMA」メディア事業の損失改善とゲーム事業の回復があるとしている。特筆ゲーム事業の売上高が同9.4%増の1,959億8,500万円、営業利益は同34.6%増の305億6,900万円と好調な業績を収めた。

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ウマ娘反動を上回る伸び。「ちいかわ」ゲーム化も予定

同社のゲーム事業といえば、2021年3月にリリースしたスマートフォン向けアプリ「ウマ娘プリティーダービー」がスマホゲーム史上最高レベルの大ヒットを記録したことで、一時は3ヶ月間での事業利益が442億円に。全社にも大きな影響を与え、2021年9月期の営業利益は昨年の3倍近い1,043億円を計上した。

一方、翌年以降のゲーム事業はヒットの反動が大きく、事業利益は964億円→605億円→227億円と減少を続けていた。しかし、ここにきて当期は305億円となり、減少は打ち止めに。再び増加に転じた。

これに関して、サイバーエージェント側は5本のリリースを行った新規タイトルのヒットと既存タイトルの運用強化が大きかったことが貢献したと言及。例えば子会社サムザップから配信された『呪術廻戦 ファントムパレード』はTVアニメ第2期放送時期に合わせて配信したことで、大きな話題になった。

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そして、今年5月には子会社QualiArtsがバンダイナムコと共同で「アイドルマスター」の新作アリゲーム『学園アイドルマスター』をリリース。サイバーといえばCygamesが有名どころだが、同社は高品質の3Dモデルを基調としたアイドル育成ゲーム『IDOLY PRIDE』などを手掛けており、新作でもリリースされると反響を呼んだ。これは同社業績にも大きく影響したようで、前四半期の投資家向け資料にも大きくヒット事例として取り上げられた。

今後の展開について、同社は長らく『ウマ娘』を「10年続くIP(知的財産)に」との目標設定を行っており、当期中には新作TVアニメやシリーズ初となる劇場版アニメを放映。ゲーム分野では家庭用ゲームタイトル「ウマ娘 プリティーダービー 熱血ハチャメチャ大感祭!」を発売するなど、スマホゲームに囚われない展開を進めている。

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そして事業全体では人気SNSキャラクター「ちいかわ」初となるスマホアプリ『ちいかわぽけっと』のリリースが子会社アプリボットなら決定。事前登録開始から2か月弱で登録者数90万人を突破したことを資料中に示すなど、新たなヒットタイトルへの期待感を含ませている。

著者 編集部 経済・社会担当
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