鬼滅の刃『紅蓮華』の作曲家、一時の悲痛やLiSAとの転機を赤裸々回想…『ぼざろ』劇中歌の貴重な制作秘話とは
ABEMAにて隔週金曜日に配信中のアニメ情報番組「SHIBUYA ANIME BASE」では、7月12日(金)にオンエアした第12回配信の中で、シンガーソングライター・作詞・作曲家の草野華余子さんのスペシャルインタビューを公開した。
番組内コーナー“ギョーカイ深堀りコネクション”手間展開されたインタビューでは、テレビアニメ『鬼滅の刃』のオープニングテーマであるLiSAさんの『紅蓮華』など大ヒット楽曲を手がけたシンガーソングライター・作詞・作曲家の草野華余子さんが登場。
自身のキャリアの転機を回想、1,800万再生の制作秘話も
番組に出演した草野さんはまず、今の活動に続くこれまでを紹介。音楽との出会いは驚くほど早く、わずか5歳で作曲を始めたといい、「ぬいぐるみ1体ずつにメロディーを書いたのが最初」と自らの音楽活動の原点を明かした。
その後、高校3年生までに200〜300曲を作り上げるという驚異的な創作力を持っていたものの、歌手としてのキャリアに暗雲が立ち込める出来事が起こったという。「ずっと歌1本でやってきたんですがポリープを患って失声症ぎみになってしまって」として、1年間の音楽活動休止を余儀なくされることに。
草野さんは当時を振り返り、「音楽を辞めるなら今かと初めて人生で思ってこんなに好きだったものに夢も憧れも感じられなくなった」「グラフにするとマイナスに突き刺さっている1番下の鋭利なところくらい落ち込んでいたんですけど」と、と当時の悲痛な思いをカメラの前で赤裸々に語った。
しかし、そんな草野さんに運命を変える出来事が到来する。「そのころに関西のスタジオでお世話になっている方にそのまま死んでしまっていい才能じゃないから参加してみたらということで誘ってもらってLiSAさんの楽曲コンペに誘ってもらった」と振り返り、そのコンペに見事採用されたのが『DOCTOR』(2013年)。この曲が、草野さんを作曲家としての新たなステージへと導き、人生の転機になったと回想した。
そして、草野さんに自身の代表曲を聞いてみると、「世間的にはみなさん『紅蓮華』っておっしゃってくださるしもちろん嬉しいしありがたい」としつつも、アニメ『ぼっち・ざ・ろっく!』の『あのバンド』は「反響も大きかったなと思います」とピックアップ。1,800万再生を突破したヒットソング『あのバンド』の制作秘話について、「キャッチーすぎない」をコンセプトに、あえて耳に残りにくいメロディーを追求。コアなファンが心から愛せる楽曲を目指し、一筆書きで仕上げたと明かした。
「ライブハウスで流れている音楽って一回サビを聞いたら覚えられるようなメロディじゃないっていうのを言ってくださったからそれをかなり意識的にキャッチーにならないように書くっていう」「本当にアルバムの名曲を書くような、コアなオタクが好きそうな曲を作るってことに全振りして書かせてもらいました」「バンドの流れが変わる瞬間の曲だったのですごい反響があっていい意味で手癖で書いたので」「1回目に歌った通りで手直しもしていないから一筆書きでここまでやりたかったこと伝わるんだと嬉しかったです」。
■「ABEMA」オリジナル アニメ/ポップカルチャー情報レギュラー番組『SHIBUYA ANIME BASE』#12
放送日:2024年7月12日(金)
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