面倒くさすぎる!けどそれが良い…新作アニメ 『ガールズバンドクライ』破天荒な主人公にハマる人続出「ヤベーやつ」


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TOKYO MXほかにて現在放送中の新作TVアニメ『ガールズバンドクライ』について、本作に登場する主人公が“クセがありすぎる”として大きな話題となっている。絶妙な塩梅で視聴者のツボをつき、人気が爆発しているようだ。

東映アニメーションが手掛けるフル3DCGのオリジナルアニメとして始まった『ガールズバンドクライ』。高校を中退して単身東京で働きながら大学を目指すことになった17歳の主人公・井芹仁菜が、仁菜の支えになっていたバンドの元メンバー・河原木桃香と出会い、新バンド“トゲナシトゲアリ”を結成する過程が描かれる。

新進気鋭のガールズバンドアニメとして注目されている本作だが、これまでの作中ではバンド活動へ突き進む中で、主人公・仁菜の“面倒くさい”性格が何度も表れており、視聴者からは注目の的となっている。

(※以下、第1話〜第5話分の本編に関する言及が含まれます。ご注意ください。)

仁菜は内向的でネガティブな一面がある一方で、急に感情を爆発させる側面もあり、親しい相手にはそれが顕著に伺える。例えば第2話、桃香にご飯を誘われて喜ぶシーンでは、そこに初対面の安和すばるも同行することになると急に機嫌を損ねてしまう。あまり話さない自分を気遣ってたくさん話しかけるすばるに対して、仁菜は「なんか上から目線で腹が立つ」として店から出てしまう。さらにその直後、今度は自己嫌悪から街中で叫び、注意してきた男性に逆上して電灯で殴りかかってしまう…。

その後のエピソードでも、急に不機嫌になって落ち着かなくなったり、感情を抑えきれずに激しくなったりと、仁菜の気が変わりやすいシーンも展開される一方、接する時間が長くなってきたことで年上の桃香も軽く流すようになるなど、扱いが上手くなってきた…矢先、最新の第5話では2人がついに対立する一幕が描かれた。

最新話、居酒屋で見せた驚きの一幕に釘付け

新しいボーカルを迎えて、ポップな方向性で大成功を収めるダイヤモンドダストに対して、仁菜が批判的な態度をとると、大人の対応をする桃香との意見が割れ、居酒屋で飲み物をぶつけ合うほどの激しい口論に発展。仁菜は仲裁しようとするすばるにも飲み物をかけるなど、これまでにない興奮と緊迫に満ちたシーンになっていた。

そんな、ある意味“面倒くさい”とも言えるような仁菜の性格をめぐり、一部視聴者からは〈情緒不安定すぎて…〉〈どうしても主人公にイライラしてしまう〉といった拒否反応が出ている一方で、〈近年稀に見るレベルでロックしてると思う〉〈主人公がウザすぎて逆にいい〉〈主人公クソめんどくさくてやべーやつすぎるけど好き〉〈主人公のめんどくさい人間性、鬱屈したものをロックにぶつけるのが熱くて、めちゃくちゃ面白いやんこれ〉など、キャラクター性を絶賛する声が相次いでいる。

視聴者をイライラさせてしまう系のキャラクターは近年、ウケがかなり悪くなってきているようにももうかがえるが、仁菜の面倒くささはその壁を突き抜けて、一つの理想的なキャラクターとして受け入れられつつあるようだ。

ただ面倒くさいのではなく、どこか共感してしまう面倒くささと、それを自分で打破しようともがく仁菜の姿が、視聴者の心を打つのかもしれない。(文:神山勝丸)

『ガールズバンドクライ』作品情報

高校2年、学校を中退して単身東京で働きながら大学を目指すことになった主人公。
仲間に裏切られてどうしていいか分からない少女。
両親に捨てられて、大都会で一人バイトで食いつないでいる女の子。
この世界はいつも私たちを裏切るけど。
何一つ思い通りにいかないけど。
でも、私たちは何かを好きでいたいから。
自分の居場所がどこかにあると信じているから。
だから、歌う。

原作・企画・製作:東映アニメーション
シリーズ構成:花田十輝
キャラクターデザイン:手島nari
CGディレクター:鄭 載薫
音楽プロデューサー:玉井健二 (agehasprings)
劇伴音楽:田中ユウスケ (agehasprings)
シリーズディレクター:酒井和男
放送:4月5日(金)より毎週金曜24時30分〜TOKYO MX、サンテレビ、KBS京都、BS11

©東映アニメーション