電子コミックは約6割が「無料利用派」 若年層は”待てば無料”など積極活用、試し読みが課金へ誘導も
oricon ME(オリコン)は2日、オリコン顧客満足度調査の一環として「電子コミックサービスの利用実態に関する調査」を実施し結果を発表した。実際のサービス利用者1万人以上を対象に実施され、調査の結果、電子コミックサービス利用者の61.5%が無料でサービスを利用していることが明らかになった。
無料利用派が半数以上を占め、課金せずに満足度高く利用していることが伺えるものの、有料利用者についても38.5%と大きく占める。年代別でみたところ、10代・20代は無料でマンガを読む割合が特に高く、「10代」は93.8%のユーザーが課金せずに電子コミッ クサービスを利用する、購買能力を反映した結果となった。 一方、30代以降では有料でマンガを読むユーザーが半数近くに達しており、その傾向は年齢が上がるに連れ大きくなることがわかった。
また、課金のきっかけに関する調査では、74.8%が「試し読みで続きが気になったとき」を挙げ、次いで「目当ての作品があったとき」(52.1%)、「キャンペーンやセールなどでお得に購入できたとき」(26.8%)が続いた。続きが気になる作品を購入するユーザーが際立って多く、無料で試し読みができることが課金の要因となっている。
利用頻度に関しては、「ほぼ毎日」が44.9%で最多であり、50代以上でも51.0%が「ほぼ毎日」利用していることが判明した。年代が上がるほど電子コミックサービスの利用頻度が高くなる傾向があり、幅広い世代に支持されていることが示唆されている。
そして、閲覧方法では「アプリ」を用いるユーザーが71.6%で最も多く、モバイルアプリがマンガ閲覧の主流であることが明らかになった。また、読み方の好みに関しては、横読み派が48.9%で最多であり、縦読み派(WEBTOON派)は11.3%であった。これからの電子コミックサービスの展望として、新たな読書体験を提供するWEBTOONなどの新形式も徐々に浸透していることに期待される。
2023年 オリコン顧客満足度®調査 電子コミックサービス 利用実態データ
調査主体:株式会社oricon ME
調査方法:インターネット調査
サンプル数:〈総合型〉7,430人 〈オリジナル作品限定型〉3,008人
調査企業数:〈総合型〉36社 〈オリジナル作品限定型〉17社