制裁克服でHUAWEIスマホに5Gが帰ってきた―自社開発チップ「麒麟9000s」を搭載した「Mate 60 5G」シリーズ3モデル発表


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ファーウェイは自社の新たなスマートフォンシリーズ「Mate 60 5G」「Mate 60 Pro 5G」を発表し、これらの発売に続き、新たなフラグシップモデル「Mate 60 Pro+」を10月6日に発売する予定であることがわかった。

すでに多くの報道があるように、新たな「Mate 60 5G」シリーズには自社開発チップ「麒麟(Kirin) 9000s」が搭載されており、米国制裁により数年もの間”非対応”となっていたファーウェイスマホの”5G対応”を克服し、衛星通信サービスにも対応する形となった。「麒麟 9000s」は中国国内の半導体企業SMIC(中芯国際集成電路製造)により製造・設計されており、製造プロセスは競合となるTSMCに大きく引けを取る7nmではあるものの、完全国内生産というインパクトに注目が集まる。

今回、新たに発表となったフラグシップモデル「Mate 60 Pro+」は、120Hzリフレッシュレートに対応した1.5K解像度のOLEDディスプレイと、ディスプレイ上部に3D顔認識用の3D深度カメラが搭載されたフロントカメラを備え、リアカメラはOIS(光学式手振れ補正)に対応した48MPカメラを採用している。

なお、チップの国内生産により5G対応を果たしたものの、OSは引き続き米国制裁の影響が続き、Androidベースの独自OS「Harmony OS 4.0」が搭載されている。そのため、Payストアや各種Googleサービスが含まれる「GMS(Google Mobile Service)」が利用できないという点においては海外展開において大きなボトルネックになりうるという見方がなされている。