KADOKAWA、5億円を投じタイ向け電子書籍サービスを展開:マンガ&ラノベ需要と海賊版横行に対応


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出版大手KADOKAWAは同社が運営する日本最大級の電子書籍販売サイト「BOOK☆WALKER」のタイ版「BOOK☆WALKER Thailand」を3月下旬から提供することを21日、発表した。同サービスはKADOKAWAのタイ現地法人によって運営され、タイ語に翻訳された約20,000作品を現地通貨・バーツで販売するという。

近年、タイでは20代男女を中心に日本のマンガ、ライトノベル(以下、ラノベ)に対する需要が急速に高まっている一方で、それらの需要に出版社が対応できていないことから「海賊版」が流行しているという背景も。今回の「BOOK☆WALKER」のタイ進出はこれらの需要に応えるとともに、正規品流通促進の一環としている。

また、3月30日から4月9日までバンコクで開催される、毎年150万人以上が来場する「第51回ナショナルブックフェア&第21回バンコクインターナショナルブックフェア」にメインオフィシャルスポンサーとして参加することも発表。同社は「今後サービスを継続し拡大することで、日本の出版作品の素晴らしさをタイの方々に届けると同時に、タイ出版業界全体のさらなる発展に貢献してまいります。」とコメントしていた。

KADOKAWAは中期計画の基本方針に「グローバルメディアミックスwith Technology」を掲げており、今回の事業開始は本戦略の一環。「BOOK☆WALKER Thailand」への投資額は5億円にのぼり、数年内で事業単体の黒字化を目指し、今後はタイを皮切りに、ベトナム、インドネシアと東南アジア圏への進出を強化する計画を打ち出している。

市井

著者 市井
オタク総研媒体統括 兼 合同会社サブカル通信社執行役社長。専門領域はアニメ、テクノロジー(ガジェット)、プログラミング、コンテンツビジネス。PRプランニングやIP調達なども担当しています。新作アニメ、海外スマホ、東南アジア好き。

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