【オタク小話5】衰退するコンテンツ/サービスの共通点はズバリ「過去の栄光への執着」にアリ!


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こんにちは。毎週月曜日更新「オタク小話」の第5回目です。

今回は私が自身を持って提唱するオワコン化するサービス・コンテンツの共通項を例とともにご教授します。

結論

タイトルにもありますが、共通点はズバリ「過去の栄光にすがりつく」運営体制にアリ!

はて…?と思った方もいると思いますので何個か事例を提示します。

例1:ニコニコ(株式会社ドワンゴ)

知らない人はいないオワコンのニコニコです。

プレミアム会員というサブスクリプションサービスで運営費を賄ってるんですけどまぁご覧の通りひどいです。

 

ニコニコのオワコン度は5ちゃん辺り見てみればわかると思います。

同説が多すぎると見られないらしいです。使い物になりませんね。

ニコニコ動画は2005年に誕生した動画配信サービスでかつてはYouTubeの動画にコメントをつけるといういわゆる規制型サイトだったんですけど後に自社サーバーでの運用を行い、コメントが画面を横切るという斬新さが人気の発端となりました。

ニコニコ生放送も2008年からスタートし、ユーストやピアキャストともに2000年代の映像配信サイトの礎を築いていました。

なぜ衰退したのか

まず一番大きい理由としてこのタイトル通りの過去の栄光にすがりつくってことが関係していると思います。

2021年の時代は急速なスマートフォンの普及によって今のインターネットにアクセスする端末のおよそ75%以上がスマホなんです。

果たして、スマホからわざわざ動画の再生を停止してまでもコメントを打つ気になれますか?

っていう話なんです。2015年位からスマートフォンの爆発的普及があったわけで、5年以上もモバイルユーザビリティを改善するタイムリミットがあったのですがその時彼らはイベントしかしてませんでした。

コメントという便利な機能がある!疑似動機が実感できる!n次作品でたくさん面白い動画が見られる!って言われてた15年前からなんの進化もしてないんです。取り巻く環境はとてつもなく変わっていったのに!!!

正直もう付ける薬はないです。ここ1っヶ月くらいウマ娘バブルで若干動画の投稿数が上がってる感がありますがどうせ一過性でしょう。半年もすれば冷めます。

5Gの急速な普及などもあるですしどんどん終わっていくのは間違いないです。

例2:ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル(Klab株式会社)

もうすぐ8周年目のラブライブ!スクールアイドルフェスティバルの例です。

通称スクフェスと呼ばれ、スマホ配信で最も歴史の長いキャラクターベースの音楽ゲームです。

有効インストール数も100m万を超えている人気ゲーム…でした。

先月の売上予測は8000万円と大幅減収。3D非対応とはいへ音ゲ業界で月次売上予測1億切る場合は撤退を視野にいれるべきと言われています。(JASRACへの利用料徴収等の影響で他ゲーよりも採算が取りにくいです)

これも私は偏に過去の栄光への執着が最大要因だと考えます。

8年前、パズドラ最盛期くらいの頃、スマホゲームでリズムアイコンをタッチして遊ぶ「音楽ゲーム」はとても真新しい存在で

スマートフォン用のSoCはそこまで性能も高くなく3DCG描画等の期待もさほどされてませんでした。

ですがニコニコ同様周りの環境は一気にこの8年間で変わりました。

それをふくめ以下のことが衰退の原因と考えています。

  1. UIが古臭いと逝った機能の大幅改善ができていない
  2. 上記要因も含めデレステやバンドリ・プロセカといった音ゲーの競合に勝てていない
  3. 外部顧客の獲得ができていない

昔は斬新で他の強豪相手もなくほぼ一強状態で君臨し続けていたわけですが5年前のデレステ3年前のバンドリといった競合に十分に対抗できる

スクスタとかいう音ゲーでもないRPGでもない微妙な立ち位置でのサービスを開始したりと結構血迷ってる感ありますね。

最近ではとうとう広告視聴機能をつけだしたりとかなり運営状況が良くないことがわかります。

例3:アイドルマスターミリオンライブシアターデイズ(BNEI,BNSI)

最後は私が現在進行系でやっているアイドルマスターミリオンライブシアターデイズでの事例を見ていきます。

このゲームはグラフィックスの良さが売りで、Playstation4でのモデリングのシステムを一部移植したりANANE大作戦といったAndroidにおける最適化対策など取り組んであり、39人ライブと言った本来であれば超激重であろうMV動作を実現したことで一時期大きくユーザーを伸ばしていました。

制作と運営が一貫してバンダイナムコHD傘下企業で行われているってのもアイマス系では珍しいです。

(何回も言いますが…)ですが取り巻く環境はがらりとかわりました。

ミリシタを触ったことがある方なら既成事実と捉えている方も多いと思いますが、ローディングの短縮等のうユーザーエクスペリエンス改善等の処置が取られていない。

起動時間についての不満は以下の記事を見てください。

ほかにも外的要因があるんですけど機能改善含め運営側の心のどこかに「MVきれいだから良いじゃん」っていう昔の栄光の執着があるのかもしれません。

まぁ営業マネジメントの問題もあるんでしょうが…サイゲとの大きな違いですね。

基幹収益源であるゲームの衰退はコンテンツの衰退の第一歩なのでなんとか対応してほしいものです…

まとめ

なんか色々書いてしまったのですがとにかく外部環境の変化やユーザーの意見を聞き入れ、栄光への執着からの離脱がながくコンテンツを続けられる道標になるのではないかと思いました。

みなさんもいろいろ考えてはいかがでしょうか。

市井

著者 市井
オタク総研媒体統括 兼 合同会社サブカル通信社執行役社長。専門領域はアニメ、テクノロジー(ガジェット)、プログラミング、コンテンツビジネス。PRプランニングやIP調達なども担当しています。新作アニメ、海外スマホ、東南アジア好き。