安売りしても大丈夫?カプコン、『モンハン』旧作セールスが新作を上回る 最大75%OFFで販売
カプコンは29日、自社の26年3月期の第2四半期決算を発表。売上高は43.9%増、営業利益は89.8%増と各指標で前年同期から大幅な増収増益を記録した。新型ゲーム機向け移植タイトルやリピートタイトルの販売により、販売本数は2385万本と前年同期の2002万本を上回った。
同社は大型新作タイトルを下半期に集中する傾向があることから、上半期はリピートタイトル(旧作)のセールスが中心となっている。今期も販売強化により好調で、リピートタイトルは販売本数は2285万本と前年同期の1895万本を上回る水準を記録した。
なかでも、特に注目を集めていたのがモンスターハンターシリーズ。今年4月から9月までの販売実績において旧作「モンスターハンターライズ(64万3千本)」が新作「モンスターハンターワイルズ(63万7千本)」を上回った(3ヶ月前の発表では逆転していなかった)。
「ライズ+サンブレイク」は29日現在たった1497円で買える
2021年の発売から時間が経つにも関わらず新作に負けない水準でセールスを記録している背景には、同社が定期的に実施する大規模セールが挙げられる。
たとえば29日現在、各ストアにて開催中の「CAPCOM AUTUMN SALE」では拡張パックのバンドル『モンスターハンターライズ + サンブレイク セット』が通常価格5,990円のところ1,497円に。こうした75%OFFの大盤振る舞いを毎シーズンごとに展開している。
このような施策はゲーマーにとっては嬉しいほかないが、同時に「こんなに安売りして大丈夫なのか?」という声が主にカプコンの株主・投資家から挙がっていた。しかし、この懸念に対して同社は以下のように回答しており、販売戦略の一環であることがうかがえる。(2023年3月期決算より)
「デジタル販売では、パッケージや説明書、ディスクの製造などによる原価がほぼ発生しません。そのため、仮に 7,000円で発売を開始したものであっても、開発コストの償却後であれば、1,000円で販売しても十分な利益が得られます。」「デジタルで販売する商品を充実させ、ユーザーの皆様に幅広い価格帯でコンテンツを提供することで、様々なユーザー属性、幅広い国・地域で購入いただける環境は、当社にとって大きな機会だと考えています。」
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