過去20年で最も売れたゲームは「あつ森」国内ソフト売上推測 世界市場規模は微減【ファミ通ゲーム白書】

角川アスキー総合研究所は、ゲーム業界のデータ年鑑「ファミ通ゲーム白書2025」の発刊を発表。あわせて過去20年間の国内家庭用ゲームソフト(パッケージ形式)の推定販売本数を公表した。
パッケージ販売の「あつ森」は巣ごもり需要後押し
同調査によると、過去20年間の推定販売本数で首位を獲得したのは、2020年に発売されたNintendo Switch用ソフト「あつまれ どうぶつの森」で802万2435本を記録した。同社は「発売当時はコロナ禍の初期で、突然の巣ごもり需要もあって数字を伸ばし、Nintendo Switchの普及にも大きく貢献しました」と分析している。
2位には2006年発売のニンテンドーDS用「New スーパーマリオブラザーズ」が643万5077本でランクイン。同社は「ニンテンドーDSの勢いがピークに達した時期に登場し、歴史に残る実績を積み上げています」とコメントしている。3位は2017年発売のSwitch用「マリオカート8 デラックス」の616万7617本となった。
また、世界のゲームコンテンツ市場についての概況も公表され、2024年の市場規模を31兆42億円と推計し、前年比5.0%増となった。一方で、同一為替レートで換算すると2.6%減となり、円安の影響を除外すると実質的には微減となっている。同社は「グローバルでは進行するインフレや紛争など外部環境の影響も受けています」と説明している。
一方、国内ゲームコンテンツ市場は前年比3.4%増の2兆3961億円となった。同社は「国内における物価上昇はゲーム市場にも影響を与えており、ゲーム機本体や周辺機器に加え、サブスクリプションやアイテム課金なども含めた市場全体の値上げが、そのまま市場規模の拡大につながっています」と分析している。
同白書は日本国内と海外主要地域のゲーム市場について、最新データと大規模なアンケート結果をもとに業界動向を分析・解説するデータ年鑑として、A4判382ページで構成されている。PDF版が4万8400円、書籍版が5万3900円、セット版が9万6800円で販売される。