火曜深夜なのに大盛況…ガンダム最新作、他アニメを圧倒する注目度と判明 人気のカギは?

ブシロードのアニメデータインサイトラボは5月29日、2025年春クールのアニメ作品における初回放送週の話題ランキングを公開し、『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』が他作品を大幅に上回る検索量を記録したことが明らかになった。
やっぱり全国ネット放送は盛り上がる。ガンダム最新作、注目のほどは
同調査では、Googleトレンドの検索量データを中心に、SNS、各種ランキングなど多角的なデータを用いて分析された。結果、春アニメを対象とした初回放送週の話題ランキングでは『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』を基準値100として設定したところ、2位作品に2倍以上の差をつけて首位を獲得した。

新作アニメのみに絞った分析では『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』が2位の『片田舎のおっさん、剣聖になる』に4倍近い差をつけて突出した、圧倒する結果となった。3位以下には『謎解きはディナーのあとで』『ウィッチウォッチ』『LAZARUS ラザロ』『ウマ娘 シンデレラグレイ』が続き、いずれも平均の2倍以上となる20以上の相対値を記録した。
同作品は週の半ば、毎週火曜日の24時29分からと、深夜アニメのなかでも特に見づらい時間に放送されているが、これまでのエピソードでは全てにおいて、Xのトレンドランキングで本作の関連ワードが上位30位を独占し、その話題で持ちきりになる現象が確認されている。
40周年を迎えるシリーズとしての厚みに加え、スタジオカラーとの共同制作という注目度の高さ、過去シリーズからのキャラクターの登場といった要素からの考察がファンによる拡散を促進した。

直近のシリーズ作品は夕方帯に放送されていることが多かったため、放送前には盛り上がりを懸念する声が挙がっていたが、日本テレビ系全国ネットで放送されていることもあり、多くの人が同時に見られたことで「実況」がさかんに行われている。
実際、過去4期との比較でおいても『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』は前期トップだった『薬屋のひとりごと』を約1.5倍弱上回る検索量を記録し、過去1年間で最も注目を集めた作品となったことが判明した。同ラボでは、ガンダムIPの強さと新シリーズへの期待の高さを示すものと分析している。
独占配信はアリ?ナシ?意外と健闘していることも示唆
ここからは他作品にも注目したい。初回放送時の注目度を基準とし、エピソードを重ねることでどれだけ増減したかを調査する注目度維持率に関する調査では『男女の友情は成立する?(いや、しないっ!!)』が初回から18%増の118%という維持率を記録した。放送開始前の注目度は低かったものの、放送を重ねるごとに話題性が上昇している現象が確認された。
また、今期の特徴として、Netflix・Amazon等の配信プラットフォーム独占作品の高い注目度が挙げられると分析。初週注目度上位5作品のうち3作品が独占配信となっており、プラットフォームによる宣伝効果が注目度獲得に寄与している可能性が指摘された。

特に『炎炎ノ消防隊 参ノ章』は前作からの期間が空いたにもかかわらず高い注目度を記録した。しかし、独占配信は切り抜き動画や二次創作活動を制限する側面もあり、SNSでの拡散力では従来作品に劣る傾向も見られるという。『謎解きはディナーのあとで』では初回注目度は高かったものの、維持率が22%と低く、独占配信が必ずしも長期的な注目度維持に直結していない実態も明らかになった。
同ラボでは今後について、作品本編のクオリティやプロモーション展開によってさらなる数値変動が予想されるとし、放送中盤以降の展開次第では現在の順位が大きく変動する可能性があると分析。SNSでの話題性や音楽との連動効果なども作品の注目度に大きな影響を与えるとして、適切なタイミングでのプロモーション展開が作品評価を左右する重要な要素になると指摘した。
©Anime Data Insight Lab