「地元が舞台なのに…」新作アニメで地元局の放送が“5日遅い”群馬県民から惜しがる声も


「地元が舞台なのに…」新作アニメで地元局の放送が“5日遅い”群馬県民から惜しがる声も

2025年春の新作アニメの放送が始まり、人気原作を中心に各作品が盛り上がりを見せているなか、依然としてアニメファンたちの間では今期も一部作品において、テレビ放送での「東京」とそれ以外の局での放送時間の差が確認されている。

特に今期「地方創生アニメ」として注目を集めている『前橋ウィッチーズ』は「東京のほうが数日早い」状況となっている。

本作は『ガンダム』シリーズ制作などで知られるサンライズがアニメーション制作を務めるオリジナルアニメで、群馬県前橋市を舞台にした5人の歌う魔女見習いの物語。ポップなイラストの印象とは裏腹に、ジェンダーや地方過疎化、ルッキズムなど現代における様々なテーマが散りばめられているストーリーにも注目が集まっている。

そんな本作は地元・群馬県の群馬テレビで毎週金曜23時30分から放送中。しかし、最速配信はTOKYO MXとBS11にて前週の毎週日曜24時30分から放送されているため、群馬テレビでの放送は5日もの時間差が発生していることとなる。

これに対し、群馬県民からは「群馬県(群馬テレビ)が最速放送じゃない・・・」「前橋ウィッチーズは勿論群馬県前橋市が舞台のアニメなのに、群馬テレビのオンエアがTOKYO MXの5日後なのは何故だ」との声が挙がった。

とはいえ、アニメ作品は製作出資や放送権といった複雑な要因が絡んでいることから実現が難しかった可能性も想像に易い。

同作を東京都心以外で最速で見るには先述のとおりBS11での視聴があるが、配信サービスのABEMAでは地上波同時&無料で視聴可能。約一週間の無料見逃し配信も行っているため、テレビ放送よりも手軽に見られるという。

昨今のアニメ作品は地方を舞台にした作品で地方創生や観光地PRを行うものも多い。直近では沖縄県を舞台にしたアニメ『沖縄で好きになった子が方言すぎてツラすぎる』が冬に展開されていたが、こちらは放送日こそ最速ではないが沖縄の民放3局「沖縄テレビ」「琉球放送」「琉球朝日放送」を完全網羅、沖縄セルラー電話がオリジナルCMを作るほどの気合いが入っていた。

配信サービスとの両立で楽しむことがスタンダードになっている一方、「ローカル局で地元の作品を見届けたい」といった需要は一定数あるものとみられる。

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(C)PROJECT MBW

著者 山本晃平