冬アニメ、人気続編並みに注目を集めた“期待の新人”は?放送前後で注目度が5倍上昇した作品も
ブシロードグループ系のアニメデータインサイトラボが1月30日、57作品の2025年冬アニメを対象に、放送初動に関する分析結果を発表した。同分析では、放送開始前から放送1週目までのGoogleトレンドの検索量データを用いて注目度を調査している。
分析ではまず、初動のランキングを公表し、続編作品「薬屋のひとりごと」が圧倒的な注目度で首位を獲得した。その後も「俺だけレベルアップな件」が47.4ポイントで2位、新作アニメ「SAKAMOTO DAYS」が39.5ポイントで3位と人気原作シリーズが続いていた。また4位には「Dr.STONE」、5位には「地縛少年花子くん」が同率28.1ポイントを記録し、上位5作品中4作品を続編アニメが占める結果となった。
上記ランキングのうち、新作アニメに絞った結果としては「SAKAMOTO DAYS」が週刊少年ジャンプ連載という強みを活かし、放送4週前から高い基礎注目度を維持。一方、「悪役令嬢転生おじさん」は放送直前の1週間で注目度が約5倍に急上昇し、27.4ポイントを記録した。また「BanG Dream! Ave Mujica」も放送初週に15.7ポイントまで上昇している。
今回の分析について、同所は今期の新作アニメの成功要因として、原作メディアの強み、効果的な広告展開、話題性の高い楽曲起用、豪華声優陣の起用、独自の作品性による差別化などを挙げた。
特に「話題性の高い楽曲による注目度獲得」の観点では前述した『悪役令嬢転生おじさん』がエンディングテーマに松平健の「マツケンサンバⅡ」をカバーで起用。ストーリーの意外性もさることながら、楽曲の面からも注目を集めた。
このほか『メダリスト』では、米津玄師が原作ファンとして自ら主題歌制作に名乗りを上げ、作品への期待を高める秘話も。また『黒岩メダカに私の可愛いが通じない』は人気VTuberグループ・ホロライブ所属の「いろはにほへっと」を起用し、「メダかわダンス」という特徴的な演出で注目を集めることに成功したと分析した。
©上山道郎・少年画報社/悪役令嬢転生おじさん製作委員会・MBS