第2の“OW”ではない?新作ゲーム『Marvel Rivals』ヒットの理由は 乱立するPvPに風穴を開ける


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昨年12月5日にリリースされてから、「Steam」同時接続数1位を獲得するなど世界的スマッシュヒットを記録した。PvPチームシューティングゲーム『Marvel Rivals(マーベル・ライバルズ)』。好調なスタートを切った理由を考える。

『Marvel Rivals』とは、2024年12月6日にNetEase Gamesがリリースした3人称視点のヒーローシューターのPvP(対戦型)ゲーム。プレイヤー『Marvel』の人気キャラクターを操作し、6対6のチーム戦を楽しむもので、キャラクター同士の関係やマップを活用することで、戦略的な対戦が可能になる。PC、PS5、Xbox Series X|Sに対応し、基本プレイは無料で、現在は「シーズン1」が展開されている。

プレイヤーが操作するのは、『アベンジャーズ』や『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』など、マーベル作品に登場するヒーローとヴィランたち。ゲームモードは、陣取り合戦や車両を目的地まで護衛・阻害するといった人気ゲーム「Overwatch(オーバーウォッチ)」とほぼ同じで、キャラクターの違いはあるものの、ルールはなじみ深い。

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OWとの決定的な違いは?

リリース前から“マーベル版OW”として話題を呼び、シーズン開幕初日にはSteamの同時接続数ランキングで一時的に1位を獲得。市場調査会社によればリリースから1ヶ月で約205億円の収益を上げるとの推測もなされるなど、長らく同じタイトルが軒を連ねていたPvPゲーム界に風穴を開けた存在となった。

巷では“第2のOW”との呼び声も高いが、決定的に異なる点がある。OWは一人称(FPS)だが、マーベル・ライバルズは三人称(TPS)という点だ。TPSであることによって、シューター初心者にとっつきやすい上、「画面酔いするから」とこれまでシューティングゲーム全般を諦めていた人も遊べるように。また、キャラの手元しか映らないFPSと比べて、ヒーローたちのスキンを堪能できるという嬉しい利点もある。

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さらに、マッチングに関して言えば、OWはあらかじめやりたい役割を選択してマッチング待機をする仕様だが、一方のマーベル・ライバルズはマッチングしたあとにキャラを選べるため、待機時間が短縮されてストレスが少ない。とはいえ、一部のキャラに人気に集まり、チーム構成が偏ることもしばしばなので、ここは一長一短といったところだろうか。

OWのいいところ取りをし、とことん遊びやすさにこだわったマーベル・ライバルズ。昨今のシューティングゲームの覇権争いは激しいが、このゲームがその一角を担っていることだけは確かだといえそうだ。

著者 神山勝丸
ドラゴンボールとドラクエ、鳥山明を愛する30代。好きなアニメはサザエさん。