【レポート特集】『MyGO!!!!!×トゲナシトゲアリ』対バン開催!アニメから飛び出したリアルバンドが交錯する圧巻のステージ【写真18枚】


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2025年1月12日、『バンドリ!』に登場するバンド「MyGO!!!!!」と『ガールズバンドクライ』劇中バンド「トゲナシトゲアリ」による対バンライブイベント『MyGO!!!!!×トゲナシトゲアリ「Avoid Note」』が開催された。

「Avoid Note」とは、不協和音の原因となり得るような音を意味する。両バンドの共通点である「アニメから飛び出したリアルバンド」は、果たしてどのような音のぶつかり合いを見せたのか。貴重なコラボステージの様子を初出し写真とともに、詳細レポートでお届けする。(取材・文:川上良樹)

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『MyGO!!!!!』心揺さぶるメッセージで勝負

大スクリーンに両バンドの紹介ムービーが映し出され、会場のボルテージがさっそく上昇。ほどなくして始まったカウントダウンが0になると、トップバッターの『MyGO!!!!!』がステージへ登場した。

愛音(CV.立石 凛)(Gt.)にスポットライトがあたり、エモーショナルなイントロが奏でられる。「Avoid Note」の幕開けに彼女たちが選んだのは、バンド初のオリジナル楽曲「迷星叫」だ。

リアルバンドがかき鳴らすメロディに、興奮の拍手を送る観客たち。まだまだこれからというメッセージさながら「歌いましょう鳴らしましょう」が間髪いれずにスタートする。ブルーのライトでステージ全体が照らされると、会場のサイリウムも波のように揺れていく。立希(CV.林 鼓子)(Dr.)がスティックを軽快に回すパフォーマンスをし、絶好調な様子を見せた。

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ここで自己紹介MCへ。『MyGO!!!!!』のライブならではの魅力である、作中のキャラクターたちによるMCが繰り広げられた。

愛音が「今日はトゲナシトゲアリさんとの初めての対バンライブです。ってことは、MyGO!!!!!のことを初めて見るよ、という方もいるんじゃないですか?」「せっかくだから、今日は仲良くなれたらいいね。」と切り出す。

すると、立希が「今回は対バンなんだから、お互いの力を存分に出しきらないと。負けないぐらいのつもりでやらなきゃ!」と釘を刺しつつ、豪快な打ち込みから「砂寸奏」をスタートさせメンバーを引っ張る。

その様子を感じ取ったそよ(CV.小日向 美香)(Ba.)が片足をステップに乗せ、ベースを激しくかき鳴らすストロングスタイルで後押し。「Uh Wow wow」と叫ぶシーンでは、観客たちもたまらずに一緒に歌いだし、燈(CV.羊宮 妃那)(Vo.)もマイクをアリーナへ向ける。

すでに最高潮といえる一体感をさらに強めていくなか、「処救生」と「影色舞」と感情剥き出しの楽曲たちを連続で披露していった。

再びのMCでは、「年末年始は何をした?」という話題に花が咲いた。
愛音が「『Avoid Note』って、つまりどういう意味なんだっけ?」と本公演のタイトルについての意味を確認する。

立希が「簡単に言うと、曲のなかでうまく周りと響かない音。理論的には、あんまり使わないほうがいい音って感じかな。」と返すと、楽奈(CV.青木 陽菜)(Gt.)が「じゃあ、おもしれー音ってこと?」と一言、オーディエンスを沸かす。

最後に燈が「私たちも、同じかもしれない。生きづらくって、立っているだけで何かとぶつかったり、戦っているかもしれない。でも、だからこそ、生まれる音とか、私たちにしか作れない一瞬があるんだと思う。それは私たちだけじゃなくて、『トゲトゲ』さんにもあって。だったら、私たちも全力で、私たちにしかできないステージにしたい!」と思いを語った。

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そして、これまで続いていた勢いのある楽曲から一転、ボリューム感のあるビートが特徴の楽曲「無路矢」がスタートした。

続けて披露されたのは、当バンドの真骨頂ともいえる、燈の語り口調から始まる「潜在表明」。会場全体が、さらに「MyGO!!!!!」の世界観へダイブしていく。観客たちの興奮を引き連れたまま始まった「孤壊牢」では、後方にいたそよが前へ出てパフォーマンス。

曲が終わるのと同時に、燈が「この道でしか見られない景色と一緒に、みなさんと進んでいきたい!」と声をあげると、ラストソング「音一会」の演奏がスタート。

楽奈がステージの端から端まで駆け寄り、2階席・3階席まで笑顔を向ける。ギターソロでは、ステップの上でハードコアなメロディを激しく駆け巡らせた。

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最後はステージ中央にいた羊宮が後ろを向き、拳をまっすぐ上空に突き上げた姿で曲が終わる。大歓声のなか、メンバーたちはステージをあとにした。

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まだまだ、このイベントは終わらない。

「トゲナシトゲアリ」ブレーキ知らずの楽曲構成で勝負

ステージ全体が闘争心を感じさせる真っ赤なライトで染まっていくと「トゲナシトゲアリ」の3人が登場。美怜(Dr)、凪都(Key)が休養中のため、サポートメンバーの2人もステージ後方に待機。

メンバーの真後ろに設置されたバックスクリーンにTVアニメ『ガールズバンドクライ』のOPアニメーションが映し出されるとともに「雑踏、僕らの街」の演奏がスタート。疾走感のなかに独特なリズムのあるメロディを理名(Vo)が力強く歌い上げ、対バンライブならではの空気が変わっていく感覚が、会場を支配する。

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続けて、アニメでの圧巻のライブシーンが話題を呼んだ楽曲「空白とカタルシス」を披露。朱李(Ba.)がキュッとまとめたポニーテールを揺らしながら攻撃的なベースラインを奏でる。夕莉(Gt.)がラスサビ前の超高速ソロフレーズを難なくタッピングする姿には、会場全体が魅了されていた。

人気曲をトップスピードで連続披露する贅沢なパフォーマンスのなか、ここで自己紹介MCへ。

初音ミクにあこがれて歌い手を始めたのがすべてのきっかけだと話す理名は「MyGO!!!!!さんがめちゃくちゃかっこいいステージで盛り上げてくれた。私たちも負けないように頑張る!」と今日の意気込みを語る。

朱李は「『バンドリ!』は、中学生の頃から大好きだった作品。MyGO!!!!!のキャラクターたちが、このステージにいた……」と、興奮した様子を見せた。
2025年初ライブであると話す彼女たちが奏で始めた次の楽曲は「空の箱」。バックスクリーンには、劇中で初披露されたときと同じアニメーションが映し出される。

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続けて理名が「声なき魚」のフレーズを会場へ響かせると、観客たちが呼応するようにクラップ。夕莉と朱李が顔をグッと近づけてパフォーマンスをするなど、その場を楽しみながら演奏をする様子も会場の盛り上がりに一役買っていた。

MCの時間になると、好きなアニメをそれぞれ発表し和気あいあいするなかで、やはり「MyGO!!!!!」の話題へとシフト。

理名が「MyGO!!!!!のアニメでは、メンバー同士の人間関係が荒れていく様子にハラハラしていたけど、こっちのアニメも……」と、作中でぶつかり合うシーンの多かった夕莉とアイコンタクト。

夕莉の推しは千早 愛音で「ギターつながりだし、要 楽奈ちゃんの加入に焦り、コードを一生懸命に練習する様子に共感しました。」と語った。そして朱李はアニメのアフレコの際、自身が担当するルパのキャラづくりに悩んでいた際に、長崎 そよから学んでいた部分があったと明かし、会場からは驚きの声で溢れていた。

その後も「MyGO!!!!!」愛が存分に語られたところで演奏に戻り、TVアニメED主題歌である「誰にもなれない私だから」をしっとりと演奏。続けて披露された「視界の隅 朽ちる音」では、「何を浮かべようか」と歌うシーンで同時に観客の拳も高く掲げられ、抜群の一体感が会場を包んだ。

理名が「それでは後半戦!」と叫び、アニメではおなじみの小指を突き上げるポーズをすると、「傷つき傷つけ痛くて辛い」「サヨナラサヨナラサヨナラ」を連続でパフォーマンス。

さらに観客たちの心を奪っていったのは、TVアニメが放送される前に発表されたデビュー曲「名もなき何もかも」。彼女たちの始まりの曲を奏でていくなかで「トゲナシトゲアリ」がリアルバンドとしていまもなお成長し続けていることを証明した。

彼女たちの勢いは止まらない。BPM200を記録する「爆ぜて咲く」も、夕莉が印象的なカッティングで捌き、朱李が激しいスラップでメロディを研ぎ澄ませていく。

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曲の終わりとともに、理名の手にはエレキギターが渡された。最終話に披露された「運命の華」がスタートする合図である。夕莉、朱李とそれぞれ楽器を突き合わせながら楽しそうに弦をかき鳴らしていき、大盛り上がりのなか演奏が終了。

全員で深々とお辞儀をしたあと、大歓声を受けながら惜しまれつつもステージをあとにした。

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川上良樹

著者 川上良樹
「エンタメ×ビジネス」領域の取材をメインに活動するフリーライター。各種イベント・ライブレポートも幅広く担当する。 趣味は0時になった瞬間の漫画アプリ巡回。ワンドリンク制のライブも好き。