『コードギアス』新作は“複数制作中”プロデューサー明かす。ルルーシュ役×ロゼ役がアフレコ秘話を語る【レポート】


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2006年の『コードギアス 反逆のルルーシュ』(全25話)に始まる「コードギアス」シリーズでは、毎年第一作の主人公であるルルーシュの誕生日をお祝いするイベントを実施している。この度、12月7日(土)にスペシャルバースデー上映会が行われ、「コードギアス」シリーズの歴史の連なりを感じられるトークが展開されたほか、複数の新作を鋭意制作中であることも明らかになった。

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2024年12月7日(土)に新宿バルト9にて開催された本イベント。今回はルルーシュ役の福山潤さん、谷口廣次朗プロデューサーに加えて、シリーズ最新作『コードギアス 奪還のロゼ』よりロゼ役の天﨑滉平さんも登壇した。

まずは、『奪還のロゼ』制作発表が行われた昨年のバースデー上映会の話題からトークがスタート。当時は内容についてまだ話せないことばかりだったため、谷口プロデューサーから福山さんに「イベントの時点でL.L.としての収録は終わっていたわけじゃないですか。ただ、出演するとは言わずにやっていましたよね」とさっそくツッコミが入ると、福山さんは「思い返してほしいんですよ。出てないとはひと言も言ってないんです。俺は知らない、関わってないとしか言っていないんです。一切、嘘はつかなかったんです!」と胸を張って反論。

イベント終了後には、天﨑さんとアッシュ役の古川慎さんから「先輩はこうやって嘘をつくんだ」と言われたそうで、それでも「俺は、ストーリーは知らないし(奪還のロゼの)事件には関わってないでしょ!?」を身の潔白を訴え、客席からは拍手と笑いが巻き起こった。さらに、その流れで谷口プロデューサーから「アッシュとロゼという兄弟2人が活躍する物語だと5か月間嘘をついてきたわけですが」と話を振られた天﨑さんが「僕に関しては、嘘をついていました」と苦笑。

また、福山さんは『R2』の内容が最初に聞かされていたものからガラっと変わり、「(当初の構想が)微塵も残ってねえじゃねえか!」と驚いたエピソードを明かした。谷口プロデューサーによれば、ルルーシュが捕まって牢屋から指示をするパターンや、ブリタニア皇帝のシャルルに勝ったパターンなど様々な構想があったそう。そのうえで、放送時間が深夜から夕方に変わるにあたり、『R2』から観た人も楽しめるようなパターンが採用されたとのこと。福山さんは「だんだんみなさんがふざけて、俺に嘘を教え始めたんですよ。学園海賊になる、とか」と笑いながら振り返った。当時、まだひとりの高校生として『反逆のルルーシュ』を観ていた天﨑さんは「高校生になってからアニメーションを真剣に観始めたので、その新鮮な脳にとってすごく刺激的なストーリー展開で、ずっと夢中になっていました」と懐かしそうに振り返った。

続いて話題はアフレコについて。福山さんから「声をマックスまで低くして」と言われて役作りをした結果、『R2』の最終回までの2年間で「首が4センチ太くなった」という、まさかのエピソードが展開。叫ぶシーンが多いうえに、話すテンポが早くて息を吸うタイミングがなかったため、最小限の息で慣れない低い声を絞り出すことになり、筋肉が異常に鍛えられたという。「当時の声優業界は『お芝居はハートだから』というメンタル論のほうが強かったけど、フィジカルも大切だよねって。どうやって自分の体と向き合っていこうかと、真剣に考え始めた時期でもありましたね」と、声優として大きな転機になったと語った。

最新作『奪還のロゼ』で「話が違うじゃねえか!」天﨑さんの裏話

さらに、平成以降になり作品数がどんどん増えていった中で、「自分が本来やっていた少年や青年とは違うラインで、強烈なイメージを持ってもらえたというのはギフトみたいな感じ」と、ルルーシュ役を演じられたことへの感謝を口にした。

そして最新作『奪還のロゼ』のアフレコ話に移ると、天﨑さんは「ちょっと演技がかったお芝居をやる役が多くて。自然なお芝居を求められる現場にあまり入れなかった」と、当時抱えていた悩みを吐露。そんな中、オーディションで皇サクヤが演じるロゼという役に選ばれたことで「これって、もしかして武器にしてもいいのかなって思えた」と感慨深そうに振り返った。『反逆のルルーシュ』の1話収録時に苦しんだ福山さんが「監督からはなんて言われたの?どういう調整が入ったの?」と質問し、「ロゼに関してのディレクションは、ほぼなかったです」という天﨑さんの答えを聞いて、「話が違うじゃねえか!俺はボコボコにされましたからね……」と悔しがる場面も。

さらに谷口プロデューサーから、ロゼという名前はルルーシュが名のっていた「ゼロ」のアナグラムであったこと、『奪還のロゼ』のもともとのタイトル『奪還のゼット』は「ゼロ」の「Z」が由来だったことなどが初めて明かされた。

イベントの最後にはシリーズファンへメッセージも。谷口プロデューサーから2つ、シリーズの新情報が発表された。1つ目は今後の展開について、現在、複数の新作を鋭意制作中であること、2つ目はシリーズ 劇場13作品の連続上映イベントの実施を発表した。詳細は決定次第発表していくので、今後の続報を楽しみに引き続き、シリーズの応援をして欲しいと伝えた。

天﨑さんは「こうやって続いていくシリーズの一員になれたという思いを、今日改めて感じました。『奪還のロゼ』最終幕の舞台挨拶で、谷口プロデューサーに『続編を作ってくれ』とギアスをかけたので、いずれロゼやサクヤたちの物語もみなさんにまたお届けできると思っています。引き続きよろしくお願いいたします!」と晴れやかな表情で語った。そして最後は、福山さんが「新作を準備していますといううれしい言葉もいただけたので、今後もみなさんの脳髄を刺激するような作品になってくれることを願っています」とこれからのシリーズ展開を期待したくなる言葉でトークショーを締めくくった。

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著者 編集部 アニメ情報担当