幻のヒーローアニメ『電人アロー』AI技術によりパイロット版をカラー化 実現されなかった60年前のTMS作品
トムス・エンタテインメントは13日、約60年前に自社で制作された幻のヒーローアニメ『電人アロー』のパイロット映像をAI技術でカラー化し、同日より公式YouTubeチャンネルで配信を開始した。
『電人アロー』は、「ウルトラマン」「スペクトルマン」などの特撮ヒーロー作品のコミック化で知られる漫画家・一峰大二の原作マンガを基に、当時の東京ムービー(現トムス・エンタテインメント)がパイロット映像を制作。光文社の月刊「少年」で1964年9月号から約3年にわたり連載された作品のアニメ化企画だったが、諸事情により実現には至らなかった。
今回のカラー化プロジェクトでは、映像制作の総合ポストプロダクションである株式会社クープと共同で、同社が独自開発したAIカラライズ技術「FORS AI Colorization」を活用。フィルムのノイズ除去やカラーグレーディングなど、AIによる自動着色の前後工程を含めた入念なテストを重ね、白黒映像の復刻を実現した。
カラー化された映像は、トムス・エンタテインメントが運営する「TMSアニメ公式チャンネル」(登録者数71万人)にて、オリジナルの白黒版と共に公開される。また、11月13日から15日まで幕張メッセで開催される国際展示会「Inter BEE 2024」の株式会社クープブースでも、本映像の展示が予定されている。