福岡の地方局TNC、新作アニメに初めて出資 地元舞台&現地制作の「メカウデ」で地域活性化目指す
福岡エリアのフジテレビ系列局・テレビ西日本(TNC)は10月末、ポニーキャニオンとの業務提携を締結した。同局は10月より放送が始まっているTVアニメ「メカウデ」において製作委員会に出資しており、今回の提携を通じて地域活性化などを目指す。
「メカウデ」の共同展開は両者の提携第一弾として展開しているが、同作品は福岡のアニメプロダクション「TriFスタジオ」が手掛け、北九州市をモチーフにした街を舞台にするなど、作品としても深いかかわりがあるという。ポニーキャニオンが幹事を務める製作委員会にTNCが参加、同局として初のアニメ製作委員会参加となる。
TNCの河野雄一社長は提携の意義について「地域に根ざしたメディアとエンターテインメントの力を融合し、新たな地域の魅力を創出・発信することが求められている」と説明。ポニーキャニオンの吉村隆社長も「両社が持つノウハウや人脈を活用し、より効果的な地域活性化施策を展開していきたい」と意気込みを語った。
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ポニーキャニオンはフジ・メディア・ホールディングスのグループ会社であるため両者はもとより近い距離感にあるが、提携を通じてコンテンツ制作と宣伝、広報活動の強化を行うと説明する。また、スムーズな協力体制構築のため、ポニーキャニオンにはエリアアライアンス部、TNCには事業企画局地域活性推進部を新設するという。
その他の地方局の動きとしては、先月に同じフジテレビ系のTSKさんいん中央テレビがコンテンツ発掘プロジェクト「DOPAMINE(ドーパミン)」を発表。映画やドラマ、漫画など、ジャンルを問わず全国から企画を募集し、最優秀企画には最大2000万円の制作予算と賞金100万円の提供を通じてコンテンツ開発に挑む。
©TriF / 「メカウデ」製作委員会