YOASOBI Zeppツアーで仕掛けられた“リアル×3D映像”で魅せるアジア初の没入体験


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全国6会場、全12公演で2万5千人以上の観客を動員した音楽ユニットYOASOBIによるコンサートツアー「ZEPP TOUR 2024 “POP OUT”」が3月9日に閉幕。同公演ではYOASOBIのパフォーマンスを楽しめるだけでなく、楽曲の世界観とリンクした3Dコンテンツに没入するような新たな試みも行われた。

各会場ではLEDディスプレイ・システムとして、米国Liminal Space社の三次元LED技術を搭載した「Immersive LED System」をアジアで初めて採用し、専用の3Dメガネを通して視聴することで、従来の3Dとは異なる立体感と奥行き感のある映像体験を追求。

今回のツアーコンセプト「POP OUT」は、「飛び出す」を意味し、インターネットから始まりリアルな体験を近くで感じられる会場を選ぶなど、あらゆる要素に「色々な枠組みから飛び出していきたい」という思いが込められているといい、このコンセプトを実現すべく、Zeppならではの距離感を活かしつつ、演者のリアルなパフォーマンスと3Dエフェクトが一体化した没入感あふれるエンターテインメント体験を目指した。

同技術を使用した3D演出はライブ中盤の5曲において行われ、技術協力会社の担当者立ち会いのもと、現場では3D効果を最大限に引き出せるよう検証と調査も行われている。3D演出の導入となる『Biri-Biri』では、ステージ空間に巨大な一冊の本が浮かび上がる演出に始まり、本の扉が開くと、YOASOBIの世界が3D空間となってステージに突入。ファンタジーな世界観とゲームサウンドを思わせる軽快なエレクトロポップにインスピレーションを受け、ボクセルアートの世界に出現したバーチャルステージでのライブを存分に表現した。

続く『怪物』では、牙をむいて見せる怪物のイメージと抽象的なオブジェクトをリズムに合わせて効果的に変化させ、疾走感とダークさをまとった世界観を表現し、3D空間の深い奥行きをフォグエフェクトで観客を魅入らせた。SNS上ではこの3D演出について「あんなに立体になるとは」、「ほんとに飛び出す絵本だった」、「3Dの演出が本当に凄かった」、「迫力がすごかった」、「演者との相性もよかった」、「未来のライブハウスだった」などの感想が寄せられたという。

なお、本演出の採用プロセスではYOASOBI本人も参画しており、終演後公開されたコメントでは「私たちもライブ前に試写させていただいた上で、実際の会場やお客さんとの距離感の中で立体映像を最大限引き出すにはどのような映像、モニター位置にしたらいいかなど、演出チームと綿密に話しながら作り上げていきました」と経緯を説明。「結果として、今回のツアータイトル“POP OUT”をまさに体現する演出を実現でき、お客さん・関係者の方々から本当に素晴らしかったという感想をいただくことができました」とコメントしていた。

オタク総研編集部

著者 オタク総研編集部
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