アニプレ20周年ライブに「結束バンド」集結 ユーモア溢れる朗読劇やアジカン楽曲の“ぼっちカバー”にファン歓喜【レポート】


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1月7日(日)に東京ガーデンシアターにてアニプレックスの20周年記念ライブイベント「ANIPLEX 20th Anniversary Event -THANX-」が開催。会場ではアニプレックスが手掛けたアニメ作品を中心に総勢20組以上のキャスト・アーティストが集結、26曲の演目が披露された。

イベントはオンラインでも有料生中継が実施されており、多様な作品ファンが見届ける中、イベント終盤の20時半頃には2022年放送のTVアニメ『ぼっち・ざ・ろっく!』のステージが展開された。ステージには作中に登場するバンド「結束バンド」のキャストを務めた青山吉能さん、鈴代紗弓さん、水 野朔さん、長谷川育美さんが出演。

この日はイベント全体を通じて“キャスト陣による朗読劇パート+アーティストによる歌唱”が各作品ごとに展開されており、本作でもまず「結束バンド」のキャスト4名による朗読パートがスタート。朗読劇では「このイベントに結束バンドが招待された」というタイムリーかつメタな設定のもと、4人による和気あいあいとしたトークが繰り広げられており、「知らない会社(アニプレックス)から招待された……」という伊地知虹夏のセリフや「ギャラは出るのか」が気になる山田リョウの強欲さが現れたセリフの数々に会場は大きな笑いに包まれた。

そして本当にこのイベントに招待されたされたことに疑問を持ちつつステージに臨む4人の朗読が行われた後、そのままバンドボーカルを務める喜多郁代役の長谷川育美さんによる「青春コンプレックス」がバックバンドの生演奏とともに披露された。「青春コンプレックス」はTVアニメのオープニング主題歌として毎話を彩っており、本作の名場面映像を背に力いっぱい歌い上げた。なお、本楽曲はこれまでにも複数イベントで歌唱しており、先日の1月3日に放送されたNHK総合の音楽番組「NHK WORLD-JAPAN MUSIC FESTIVAL」でも同メンバーにて披露していた。

本イベントは多数の作品が参加しているため、多くの作品では“1作品あたり一曲”ほどだったものの、本作からはもう一曲として「転がる岩、君に朝が降る」を後藤ひとり役の青山吉能さんがソロで披露。本楽曲は「アジカン」ことロックバンドのASIAN KUNG-FU GENERATIONが2008年にリリースした楽曲として、TVアニメ『ぼっち・ざ・ろっく!』では最終話のエンディングテーマにも用いられたことで当時大きな話題を集めた。

複数のエピソードタイトルの原題になったり2022年12月発売の同作アルバム「結束バンド」にカバーとして収録されたりと、作品と多くの接点がある本楽曲がこの場で、なおかつ“ぼっちちゃんソロ”で披露されたことでファンからは終始興奮する様子が伝わってきた。

また、オンラインで視聴可能な配信ステージではARを活用したライブ演出も見ることができ、手書きの歌詞一つ一つが会場に浮かぶかのように綴られる演出が、青山さんの“ぼっちちゃんらしさ”を再現した歌唱の立ち回りと相まって、作品の魅力がいかんなく発揮されたステージに仕上がっていた。

市井

著者 市井
オタク総研媒体統括 兼 合同会社サブカル通信社執行役社長。専門領域はアニメ、テクノロジー(ガジェット)、プログラミング、コンテンツビジネス。PRプランニングやIP調達なども担当しています。新作アニメ、海外スマホ、東南アジア好き。