解説動画で起用多数の“ずんだもん”、権利元が「誹謗中傷目的で使わないで」ガイドライン遵守を呼びかけ
SSS合同会社は20日、「東北ずん子」「ずんだもん」などの同社が管理するキャラクターを活用した動画制作に関する注意喚起を公式X(旧Twitter)を通じて実施した。
同日投稿されたポスト(旧ツイート)では「動画を作っている人、SNSでアイコンに使っている人にお願いです」として、個人や団体への非難や誹謗中傷などでのキャラクター利用を行わないよう改めて促した。同ポストには画像にてより詳しい内容が記載されており、利用禁止の例として「風俗や公序良俗に反するもの」「虐待をする・されるなどのキャラクターイメージを著しく悪化させるもの」「特定の 個人、政党、宗教団体を支援、又は支援するおそれがあると認められるもの」「誹謗中傷する目的」等が挙げられている。
ずん子・ずんだもんPJで動画を作っている人、SNSでアイコンに使っている人にお願いです☆(ゝω・)v
個人や団体への非難などでのキャラクター利用もNGになっておりますのでご注意ください(ж^□^ж)ノ pic.twitter.com/XJq5IX8FHE— 東北ずん子🫛ずんだもん🫛公式 (@t_zunko) October 20, 2023
今回話題になった「東北ずん子」「ずんだもん」は東北地方の震災復興を目指して生み出された“ずんだ餅”をモチーフにしたキャラクター(前者は少女、後者は妖精)。音声合成ソフトウェアで利用可能な音声ライブラリが配布・販売されていることで知られており、それらを活用したキャラによる動画がYouTubeやニコニコを始めとする動画共有サイトで人気を博している。
キャラクターに関する一切の権利はSSS合同会社が保有しているものの、キャラクターを使用して作成されたコンテンツについては「動画共有サイトへの投稿OK」「(動画配信では)広告つけてもOK」「東北地方の企業であれば商用利用OK」といった比較的寛容なガイドライン(利用規定)を設けているほか、音声ライブラリだけでなく、3Dデータやイラスト素材も多数公開されており、クリエイターフレンドリーなキャラクターとして多様なコミュニティから親しまれている。
動画を制作しやすい環境が成り立っていることから、近年では特に「解説動画」「ゲーム実況動画」「レビュー」を投稿するクリエイターが増えており、YouTubeでは数日で10万再生超を記録する動画も多数存在し注目を集めている。一方で、過激なサムネイル画像や煽情的な動画内容により、キャラクターのイメージを著しく低下させかねないコンテンツも少なからず存在する状況にあり、この度ガイドラインの認知拡大と遵守を改めて促すこととなった。
SSS合同会社側は今回の喚起にあたり、同ポストを引用する形で「(公式の)発言を盾に、自身の好きでは無い動画やアカウントを非難する行動」は行わないで欲しいと理解を求める補足も行っていた。なお、ガイドラインや商用可否の判断基準などは同社公式ホームページの「利用手引」ページより確認できる。