今年のTGSは”携帯ゲーミングPC”が凄かった!軽量機からド変態機までブースを一挙に紹介&人気の理由とは?


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9月21日(木)から24日(日)までの4日間、幕張メッセにて「東京ゲームショウ(以降「TGS」)2023」が開催。延べ24万人以上のゲームファンが来場した今回のTGSでは770社を超えるゲーム関連企業が集結し、ゲームにまつわる出展に盛況を博した。

今回はそんなTGSでひと際異彩を放っていた、携帯型ゲーミングPCにまつわる出展ブースをレポートする。一般に携帯型ゲーミングPCとは、高い処理性能を有した処理チップを手持ちで操作できるほどのコンパクトサイズに集約したパソコンのことを指す。解釈は人により異なるものの「UMPC(Ultra-Mobile PC)」の一種とも言われており、以降は便宜上UMPCと称する。

形状や特徴はメーカーによって大きく異なり、通常のノートパソコンを更に小さくしたものもあれば、近年はNintendo SwitchやPS Vitaのような家庭用ゲーム機に似た筐体と操作性を兼ね備えるモデルも多くく存在する。今回のTGSではそんなUMPCの最新モデルがいたるところで展示されており、多くの人々が注目していた。

UMPC界の”黒船”―ROG Ally

まず紹介したいのは今回のTGSにおいて、UMPC展示の中で最も大きなブースを構えていたASUSから。ASUS JAPANは前回のTGSに引き続き、自社のゲーミングデバイスブランド「ROG(Republic of Gaming)」を全面に押し出したブース展開を実施。

デスクトップPCやノートPCのゲーミングモデルからプロ向けPCパーツまで多数の自社製品が展示・体験することが出来た中、会場の中央にある丸いテーブルには今夏新発売のUMPC「ROG Ally(アールオージー エイライ)」の体験コーナーを用意。20台以上のROG Allyがずらりと並んでおり、ブース来場者は「原神」を始めとしたPCゲームの試遊を通じてタッチ&トライを楽しむことが出来た。

今回展示されたROG AllyはCPUにAMD Ryzen Z1を採用したWindows 11搭載UMPCとして展開されており、競合製品と同等の性能にも関わらず価格は89,000円程度と10万円を下回る低価格を実現し、発売当初は大きな話題を集めた。

ディスプレイには7インチフルHD液晶を採用、ジョイスティックや背面ボタンといったコントローラーも搭載し、外付けの外部GPUデバイス「ROG XG mobile」とも接続可能な高い拡張性を兼ね備えており、世界的PCメーカーだからこそできる低価格と高機能の両立が印象的だった。

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老舗のAYANEOがスライド式を披露

続いては今回のTGSより新たに創設されたエリア「ゲーミングデバイスコーナー」に出展した2つのメーカーを見ていく。まずはUMPCオタクの皆様方ならまっさきに思い浮かぶであろう、老舗メーカー「AYANEO」。

 

正確にはAYANEOの日本正規代理店であるリンクスインターナショナル社によるブース展開となっており、ブース壁面期はこれまで発売してきたUMPCの数々が紹介されたり、中央のデスクには新製品「AYANEO KUN」を含む特徴の異なる製品が体験できたりするなど老舗の魅力が光る展示に。

そして極めつけは、かねてより告知されていたスライド式物理QWERTYキーボードを搭載したモデル「AYANEO Slide」の実機展示。小型筐体ながらもフルキーボードを搭載しスライドして画面の下に収納することができる”変態”モデルとなっており、その見た目は通りかかった人の足を止めるインパクトを放っていた。

親子連れも惹かれたONEXPLAYER

そんなAYANEOブースのお隣には同じくUMPC界の定番メーカーでもある「ONEXPLAYER」のブースがあり、会場内ではONEXPLAYERから発売されている「ONEXPLAYER 2 Pro」を中心に実機展示が行われていた。

同製品の特徴はなんといってもコントローラーが着脱可能であることで、公式は”3in1のポータブルゲーム機”とのキャッチコピーを附している。スライド方式による両端のコントローラーの着脱によりゲーム機とタブレットの両方の側面を持つほか、本体下部にはマグネット式の電子接点が備えられており、キーボードを装着することで通常のパソコンにもなるという自由度の高さを体験できた。

Nintendo Switchを彷彿とさせる見た目と機能性からか、一般日には子連れのゲームファンも多数いたことが印象的で、ONEXPLAYERに関する紹介もブーススタッフにより行われるなど魅力をアピールする狙いも見られた。(ちなみに、AYANEOとONEXPLAYERは両者のCEOがそれぞれ現地のブースに足を運んでファンの撮影に応じるなど、大きな企業では出来ないようなファンサービスの良さもSNSで話題になっていた)

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“VRにもなる”ヤバ過ぎるUMPC

最後は少し離れて9ホールの「VR/ARコーナー」にて展開されたPimaxブースへ。こちらのブースでは「Pimax Portal」の実機展示が行われており、ブースの規模としては最も小さかったが、今回のTGSの中ではPimax Portalがある意味最も異彩を放っていた製品だった。

同製品は本年7月より日本国内にて予約を開始したUMPC。「界初のVR&4K1対応携帯ゲーム機」とのキャッチコピーのもと展開されており、まさかのVRヘッドセットに変身するという変態機種だ。

OSにAndroidを採用したりスペックが多少下がったりなど前述の他機種とは異なる部分があるものの、着脱可能なコントローラーとトラッキング用カメラを搭載し、専用の別売りVRキットをドッキングすることでMeta QuestのようなVR体験が可能になるというユニークさに溢れた一台となっていた。

UMPC専門店に聞く、人気の背景

以上、TGSにて展示されたUMPCの数々を紹介してきたが、今回のTGSには秋葉原と日本橋に実店舗を構えるUMPC専門店「ハイビーム」もブース出展を行っており、これらの機種をその場で割引価格にて購入することが出来ていた。

ハイビームの現地担当者によると、こうしたUMPCの人気は年々上昇しているといい、人気の背景には”PCゲーム”のプレイ人口の増加やが起因しているとのこと。「APEX」を始めとしたFPSゲームがライト層にも浸透したことで、高い処理性能が求められるゲーミングPCへの注目が集まったものの、大型で高価なデスクトップ型・ノート型よりも小型で比較的安価、そして親しみやすい「ポータブル型」に関心が集まりつつあるそうだ。

今回紹介した製品はハイビーム実店舗やオンラインストアにて取り扱っているほか、店舗では実際に触って体験したり専門スタッフの意見を聴けたりするとのことなので、気になった方はぜひ一度足を運んでみてほしい。

市井

著者 市井
オタク総研 媒体統括。専門領域はアニメ、テクノロジー(ガジェット)、プログラミング、コンテンツビジネス