〈DAY3レポート〉12年ぶりのサプライズ出演や”オーイシ節”炸裂で会場大興奮「Animelo Summer Live 2023 -AXEL-」(写真44枚)


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8月25日(金)〜27日(日)の3日間、世界最大のアニソンライブイベント「Animelo Summer Live 2023 -AXEL-」がさいたまスーパーアリーナにて開催された。

アニメ・アニソン・声優ファンにとって「アニサマ」の愛称で知られる本イベント、18回目を迎える今回は「AXEL」とのテーマのもと、総勢62組の豪華アーティストが出演し。「アニサマ2019」以来、実に4年ぶりの声出し解禁となり会場は終始歓声に包まれた。以下、最終日にあたるDAY3のライブレポートをお届けする。

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初っ端からサプライズ!”三重さん”たちによる寸劇も?

DAY1・DAY2のバトンを初めに引き継いだのはまさかの「RO-KYU-BU!」。アニメ『ロウきゅーぶ』にてキャストを務めた花澤香菜、井口裕香、日笠陽子、日高里菜、小倉唯の5人からなる声優ユニットとして、TV放送以来実に12年ぶりのアニサマに”サプライズ”として出演。同作のOP主題歌「SHOOT!」とED主題歌「Rolling! Rolling!」を歌い上げ、「まったく、アニサマは最高だぜ!!」と言わんばかりの熱気に早くも会場は包まれた。

熱気は冷めぬまま続いて芹澤優さんが登場すると会場はペンライトの光で青一色に。「大好きだよ」というコールアンドレスポンスが特徴的なTVアニメ『異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術』ED主題歌「最悪な日でもあなたが好き。」を歌い上げ、早くも4年ぶりの”声出し解禁”の恩恵に預かることが叶った。MCにはMOTSUさんも合流し、今秋放送のアニメ『MFゴースト』OP主題歌「JUNGLE FIRE」を身振り手振りでレクチャーした上で披露すると、会場は”AXEL”全開の一体感に包まれた。

続いては声優ユニットのDIALOGUE+が登場し、ユニットソング「ダイアローグ+インビテーション!」、今春放送のアニメ『カワイスギクライシス』のED主題歌「にゃんぼりーdeモッフィー!!」を続けて可愛らしさ満点で歌い上げた。メンバーそれぞれの掛け合いがパフォーマンスの各所で伺え、多人数ユニットならではの魅力を引き出したステージに仕上がっており、会場も各メンバーごとのカラーが光り、一面一色とはまた異なった一体感を築いていた。

わちゃわちゃとした楽しさが光ったステージの後は、今年で5回目の出演となる伊藤美来さんがソロ出演。アニメ『星屑テレパス』の主題歌「点と線」を透き通るような真っ直ぐな歌声とともに、10月からの放送を前にいち早く披露。ソロパートはドレス姿に身を包んだ東山奈央さんへと引き継がれ、現在放送中のアニメ『シュガーアップル・フェアリーテイル』第2クールED主題歌「door」をバイオリンによる生演奏とともに歌い上げた。

【関連】伊藤美来、今秋放送アニメ『星屑テレパス』主題歌の新曲「点と線」をライブ初披露

MCからはhalcaさんも登場し、入道雲に準えた青と白のペンライトのもと、アニメ『彼女、お借りします』の1期OP主題歌「センチメートル」を披露。同作にて更科瑠夏役を務める声優と主題歌アーティストによる、アニサマならではのコラボレーションが実現した。

「声を聞かせてください」との掛け声とともに会場が暗転すると、ステージにはGARNiDELiAのお二人が登場。東山奈さんとともにアニメ『BEATLESS』第1クールOP主題歌「Error」を披露し、続けてソロにて昨年放送されたアニメ『うちの師匠はしっぽがない』OP主題歌「幻愛遊戯」を愉快さを出しつつもカッコよさ満点で歌い上げた。

続くヒップホップのメディアミックスプロジェクト「Paradox Live」(パラライ)のパートではCozmezが「Get It」を、個性派新世代ユニットBAEは「G△L△XY∞」をそれぞれ披露すると、会場からは女性ファンからかつてない黄色い歓声が贈られた。続くメドレーパートでは悪漢奴等とThe Cat’s Whiskersも合流し、それぞれのユニットの“個性”が光るステージを築き上げた。

ステージは会場中央に移り、現在放送中のアニメ『好きな子がめがねを忘れた』オリジナルユニットである、「マサヨシがめがねを忘れた」のパートへ。“三重さん”(若山詩音さん)と“小宮くん”(伊藤昌弘さん)による掛け合いとともに「おしゃべりクs…」と言いかけ笑いを誘うと、「怪しい人ではない」と怪しさ満点の衣装で”メガネの精”扮するオーイシマサヨシさんが登場。

先のクソメガネ発言に詰め寄ったり「民衆たちよ」と観客にも話しかけたりと、“オーイシ節”が炸裂。コント寸劇の後は同作ED主題歌「メガネゴーラウンド」を三重さんたちと楽しく歌った。続けてが登場しアニメ『トモダチゲーム』ED主題歌 「灯日」と現在放送中のアニメ『AYAKA -あやか-』ED主題歌「フラッシュバック」を披露した。

前半パートのトリを飾ったのは内田真礼さん。「創傷イノセンス」をアニサマ8回目にして初のフル尺で披露すると、会場はUO(サイリウム)の眩しいばかりのオレンジ色に包まれた。そしてMCにて内田さんが「マクロスシリーズを…」と端を発すると、会場は瞬く間に歓声が溢れ、内田真礼 feat. オーイシマサヨシとしてTVアニメ『SSSS.GRIDMAN』ED主題歌「youthful beautiful」を歌い上げた。

嬉しすぎる”想定外”の連続…!

休憩を挟み後半パート一発目は「ラブライブ!」シリーズのスクールアイドルユニット「虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」。数々ある”ニジガク”の楽曲から今回は「はいはいはい!」とコールが楽しいTVアニメ「にじよん あにめーしょん」主題歌「わちゅごなどぅー」と「Just Believe!!!」を披露した。MCでは同ユニットのライブでは高齢となる、各キャラクターによるコーレス挨拶も展開され、終始「ラブライブ!」らしさ全開のステージが届けられた。

続いては先程コラボレーションも披露したhalcaさんが3回目となるソロで登場、こちらも寸劇が初めに展開された後、昨年放送のアニメ『Engage Kiss』OP主題歌「誰彼スクランブル」をミュージック・ビデオを再現しながら歌い上げた。バックダンサー自らサイリウムを振りながら、会場のUOとともに最高にアツいパフォーマンスに仕上がっていた。「復活した」halcaさんは続けて新曲にしてアニメ『彼女、お借りします』第3期OP主題歌「恋愛ミリフィルム」を披露。曲中からは同作でキャストを務める雨宮天さん、東山奈央さん、芹澤優さんも駆けつけ、最後には作品になぞらえた掛け合いも伺えた。

現在アニメ放送中の「バンドリ!」シリーズから「MyGO!!!!!」のステージへ。「無路矢」と「影色舞」をメドレーにて届けると、続く「潜在表明」では訴えかけるような羊宮さんによるイントロとサビ前に驚かされた方も多いのではなかろうか。そして、ステージ最後を飾るのはアニメOP主題歌の「壱雫空」。作中で描かれている迫力あるアニメーションをまるで現実で体感しているかのような、終始疾走感に圧倒された一幕だった。

続いては4年ぶりのアニサマ出演となった小倉唯さんが自身のデビュー曲「Raise」を披露し、統制の取れた美しいコーレスとともにカッコよさ満点で届けられた。曲間も観戦がやまぬまま、MCの後に披露されたのは今春放送のアニメ『私の百合はお仕事です!』OP主題歌「秘密♡Melody」。小倉さんは同作にて主人公役も演じており、OP映像を背にキュートさ全開でステージを飾った。

「1年三組…」との影ナレが流れ、暗転が解けるとそこにはサプライズ出演として声優ユニット「蠟梅学園中等部1年3組」の姿が。村上まなつさん、雨宮天さん、鬼頭明里さん、若山詩音さんが昨年放送のアニメ『明日ちゃんのセーラー服』OP主題歌「はじまりのセツナ」を初披露した。透き通るような歌声と青一色のサイリウムで包まれた会場は、疾走感と清涼感が印象的な同作のオープニング映像を彷彿とさせる。

サプライズ後には花澤香菜さんが登場し、こちらも清涼感に包まれた一曲であるアニメ『久保さんは僕を許さない』OP主題歌「ドラマチックじゃなくても」を歌い上げた。本楽曲は管弦の生演奏にて届けられ、作中にて見られるOP映像よりも楽器の印象が強く、作中とはまた異なる曲の魅力を見出すことが叶った。MCでは「今日はドラマチックな日になったなぁ…」と歌詞になぞらえコメントした上で、1曲目で「RO-KYU-BU!」としてサプライズ出演した一幕を振り返っていたほか、「ひんやりする曲」という導入にて続いてアニメ『ダークギャザリング』ED主題歌「灰色」をライブ初披露した。

続くASCAさんは「リンネ」を歌い上げると、MCでは「アニサマ最速を目指します」と宣言。「Howling」では”WoW”と観客を囃し立てつつ、宣言の通りトロッコで会場を駆け抜けた。(現地談だが、トロッコのスピードを見る限り、本当に今回のアニサマでは最速の移動だったかもしれない)

熱気を保ちつつ元気よく登場したのは内田雄馬さん。「SHAKE!SHAKE!SHAKE!」「Happy-go-Journey」を2曲連続メドレーで歌い上げ、男性声優ならではの熱気と清涼感が会場の盛り上げを誘う。MC開けのアニメ『あひるの空』ED主題歌「Over」では、曲の持つ爽快感と内田さんのダンスパフォーマンスが相まって、2曲という短い間でも”盛り上げ上手”が光るステージとなった。

歌謡曲を思わせるような雰囲気に包まれて登場するのは雨宮天さん。こちらも管弦の生演奏が行われ、自身が作詞作曲を務めた「TRIGGER」を披露。MCでは「毎度自身の誕生日がアニサマの日程と被っているんです!」とコメントしつつ、素敵な誕生日プレゼントになったと思いを馳せた。続く2曲目には先程の歌謡曲朝とは異なり、アッパーな曲調が印象的な「Skyreach」を歌った。

鈴木このみさんはアニメ『恋愛フロップス』OP主題歌の「Love? Reason why!!」を歌い上げた後、続く「Bursty Greedy Spider」では20回以上に渡る「WoW」のコールアンドレスポンスが展開。照明さんも巻き込んで、ラストスパートで会場がより一体感に包まれた。最後は『Re:ゼロから始める異世界生活』のOP主題歌「Redo」にて締めた。

5時間半に渡るアニソンの宴は大トリへ。鈴木さんが”まだソロ出演していない”としてオーイシマサヨシさんへと繋ぐと、「オートリマサヨシです。」とのテロップとともにアニメ「お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件」OP主題歌「ギフト」を歌いながら登場。

MC中には恒例のごとく「クソメガネー!」「帰れー!」コールが湧き起こる中、スタッフからはギターが渡され、8年前のアニサマでも披露された「君じゃなきゃダメみたい」が”オートリマサヨシ”として披露し、会場は大興奮。

【関連】”オーイシ小町”爆誕!?『【推しの子】』劇中歌「サインはB」を作曲したオーイシマサヨシが自ら披露

そして、これにて終わり…という雰囲気はもちろん起こることなく、まだまだ会場を”煽り倒す”オーイシさん。続いては予想だにしないアニメ『【推しの子】』キャラクターソング「サインは B -アイ Solo Ver.-」を”オーイシ仮歌”として披露し、会場の熱狂は最高潮に達した。

MCではアニソンに出会った自信のこれまでを振り返りつつ、共に歩んだアニサマに感謝を寄せた。そして、さいたまスーパーアリーナでのワンマンという新たな夢も膨らませ、劇場版(グリッドマン ユニバース』主題歌「uni-verse」へと繋いだ。

いよいよアニサマも大詰め。アニサマ2020-21テーマソング「なんてカラフルな世界!」を本日の出演者全員で歌い上げ、数年越しでの現地歌唱が成就した後、最後の楽曲としてDAY1・DAY2でも披露されたアニサマ2023テーマソング「heartbeat-axelator」を披露し、”完全復活”を遂げたアニサマは3日間の日程に幕を下ろした。(文=市井,統括)

全日セットリスト: https://0115765.com/archives/38649#d3

市井

著者 市井
オタク総研媒体統括 兼 合同会社サブカル通信社執行役社長。専門領域はアニメ、テクノロジー(ガジェット)、プログラミング、コンテンツビジネス。PRプランニングやIP調達なども担当しています。新作アニメ、海外スマホ、東南アジア好き。