劇場アニメ『駒田蒸留所へようこそ』フランスの映画祭にて世界最速上映―P.A.WORKSによる”お仕事アニメ”最新作
P.A.WORKSの新作劇場オリジナルアニメ『駒田蒸留所へようこそ』が6月10日から17日までフランスで開催された「アヌシー国際アニメーション映画祭」に出展し、2023年11月の全国劇場公開に先がけ世界最速での先行上映が実施された。
世界最大規模のアニメーション映画祭として知られる本映画祭は、正式上映のハードルの高さから世界のアニメーションクリエイターの憧れの場所。今回の長編部門では世界から約3,380作品ものエントリーがあったといい、本作はそれらから選ばれた約220作品の一つ。選考の理由には「あまり知られていないウイスキーの製造工程を注意深く、そしてドキュメンタリー的と言っていいほどのアプローチで描いている点や登場人物の丁寧な描写が際立つ」が挙げられたという。
本映画祭では期間中に合計4回の上映が実施され、いずれも満席を記録。なかでも注目されたのが、6月15日(木)17時(現地時間)からの上映回は吉原正行監督が日本から現地へ赴き登壇し、本作にかける熱い想いを直接観客に語っており、特に注目が集まった。
上映会で吉原氏は「若者の成長期を描きたいと思った時に、今の若い人たちと対照的な職業を題材に選びました。ウイスキーは3年から10年を樽の中で熟成させないと商品として売り出せないのです。仕事を始めて成果物に変わるのが10年先なのです。これに主人公たちがどう挑んでいるのかを、今の若者たちにぜひ観ていただきたいです。」と制作の様子を紹介。最後に「今日の夜は是非、ウイスキーを飲んでください」と話すと、観客から大きな拍手が巻き起こり、会場全体が温かな雰囲気に包まれた。
本編上映前には父亡きあと「駒田蒸留所」を継いだ若き女性社長・駒田琉生(こまだ・るい)役の早見沙織さんのメッセージが届けられるというサプライズも。「ばらばらになった家族と災害の影響で製造できなくなった家族の絆とも呼べる幻のウイスキーの復活を目指して奮闘します。家族について、仕事について、人との絆について思いを馳せることが出来る温かい作品です。是非、お楽しみください」と観客に本作の魅力を伝えた。
上映中は幻のウイスキー「KOMA」復活を目指し奮闘する人々の絆を描いたストーリー、それに氷の入ったグラスに注ぎこまれるウイスキー、緑の木々や青く広がる空、クラシックで趣のある蒸留所の風景といった美しい映像に観客が魅入った。また劇中の思わぬ展開には大きな笑い声が起こる場面もあり、まさに作品と観客が一体化した。
上映後にも再び大きな拍手が巻き起こり、観客の熱狂が伝わってきた。上映を観た観客からは「キャラクターデザインが良く、背景やコンセプトアートがとても印象的」といった、クオリティ面に対する賞賛や、「ウイスキー蒸留所という、とても独特かつ緻密に描かれた世界を発見できたのが面白かった」といった、ウイスキー蒸留所を舞台にした物語を楽しんだり、「最後は泣いてしまいました」「柔らかい、素敵な気持ちにさせてくれました」という感動の声が相次いだという。
『駒田蒸留所へようこそ』は、2023年11月に全国公開。世界でも注目されるジャパニーズウイスキーを題材に、崖っぷち蒸留所の若き女社長が家族の絆をつなぐ”幻のウイスキー”復活を目指して奮闘するストーリー。数々のお仕事をアニメにしてきたP.A.WORKSが手掛ける最新作にして、実力はスタッフ陣が集結しており、注目が集まる作品の一つとなっている。
作品情報
『花咲くいろは』『SHIROBAKO』『サクラクエスト』『白い砂のアクアトープ』―。
「働くこと」をテーマに、日々奮闘するキャラクターを描いてきた、P.A.WORKSによる”お仕事シリーズ”の最新作は世界でも注目されるジャパニーズウイスキーの蒸留所が舞台!
先代である父亡きあと、実家の「駒田蒸留所」を継いだ若き女性社長・駒田琉生(こまだ・るい)が、経営難の蒸留所の立て直しとともに、バラバラになった家族と、災害の影響で製造できなくなった「家族の絆」とも呼べる幻のウイスキーの復活を目指す―。
<スタッフ>
原作:KOMA復活を願う会
監督:吉原正行
脚本:木澤行人、中本宗応
キャラクター原案:髙田友美
キャラクターデザイン・総作画監督:川面恒介
音楽:加藤達也
アニメーション制作:P.A.WORKS
製作:DMM.com
配給:ギャガ
<キャスト>
駒田琉生:早見沙織
高橋光太郎:小野賢章
河端朋子:内田真礼
安元広志:細谷佳正
ほか
https://gaga.ne.jp/welcome-komada/
Twitter: @welcome_komada
©2023 KOMA復活を願う会/DMM.com