ナゼ日本マンガが世界に刺さる?NHKが新シリーズで特集…制作現場からウクライナまで「MANGA」を紐解く


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NHKは2024年12月25日、放送100年企画として新シリーズ「新ジャポニズム」を2025年1月から放送すると発表した。第1回となる1月5日の放送では、「MANGA わたしを解き放つ物語」と題し、世界で急速に広がる日本のマンガ文化の影響力に迫る。

番組では大河ドラマ「べらぼう」で蔦屋重三郎を演じる俳優の横浜流星がナビゲーターを務める。戦時下のウクライナや、イスラム教国のインドネシアなど、世界各地における日本のマンガの受容と影響を取材。「SPY×FAMILY」「チェンソーマン」「ダンダダン」などの制作現場も紹介されるという。

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海外の専門家によると、日本のマンガが世界的に支持される背景には、タブーに囚われない表現と、多様な物語性があるといい番組ではさらに、その源流を江戸時代の大衆文化にまで遡って検証する。放送は2025年1月5日午後9時15分から。

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「チェンソーマン」のコスプレをするジンバブエ人

また、この企画に関連し、2025年3月から東京国立博物館で「イマーシブシアター 新ジャポニズム」の開催も決定した。同年2月からはロサンゼルスのジャパン・ハウスでも、8K映像技術を活用した日本文化紹介展が予定されている。

■番組紹介
戦時下のウクライナでは21歳の女性が「進撃の巨人」の主人公を自分自身に重ね合わせていた。同性愛がタブーとされるイスラム教徒が多数を占めるインドネシアでは、男性同士の恋愛を描いたボーイズラブ(BL)が密かな人気を集めている。日本のマンガが人気の理由は、タブーを恐れず無限にジャンルを広げ、個性豊かなキャラクターたちが紡ぐ「多様な物語」にあると海外の専門家は指摘する。
また、「SPY×FAMILY」「チェンソーマン」「ダンダダン」の編集者である林士平が、「ダンダダン」の作者・龍幸伸と物語を生み出す現場も取材。海外で売れることは考えずに独自の世界観を作り出すことで、世界の人々に受け入れられていた。
なぜ、アジアの島国・日本から生まれたマンガが、これほどまでに世界の人びとに刺さるのか?番組ではその源流を、江戸の大衆文化に探る。厳しい身分制度のもとで花開いた浮世絵などの大衆文化。蔦屋重三郎のプロデュースのもと、無名の画家や作家が、世界に響く作品を生み出していたのだ。
【ナビゲーター/語り】横浜流星
【語り】守本奈実 アナウンサー
【出演】林士平(漫画編集者) 龍幸伸(漫画家「ダンダダン」) 遠藤達哉(漫画家「SPY×FAMILY」)

著者 編集部 経済・社会担当
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