300万以下の収入を雑所得とする改正案は副業クリエーターに大打撃?


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所得税の法改正案についてTwitterを中心に大きく話題になっている。

300万以下は事業所得対象外?

話題となったのは8月1日に提出された『「所得税基本通達の制定について」の一部改正について(法令解釈通達)』。

所得税法第35条の2つの項が改正される予定で、特に35条2項の改正後の記載が問題となっている。

▶(出典)検討されている法改正内容(PDF)

事業所得と業務に係る雑所得の判定は、その所得を得るための活動が、 社会通念上事業と称するに至る程度で行っているかどうかで判定するのであるが、その所得がその者の主たる所得でなく、かつ、その所得に係る収入金額が300万円を超えない場合には、特に反証のない限り、業務に係る雑所得と取り扱って差し支えない。

新旧対照表

これらの法改正案は「事業を行っていないのにも関わらず事業と主張し申請する人への対処には有効である」という声もある一方、国も推進している副業を行う方には課税が厳しくなるのではないかとの声が。

実質増税の恐れも

ココナラなどのクリエイティブCtoCサービスにてイラスト制作の受託を行っている副業クリエーターを例に挙げると、1万円の依頼を毎月副業として得た収入は”事業”で得た収入ではなくなり、青色申告の対象外となり特別控除が受けられないといった弊害が発生する。

年十数万程度であればさほど影響は受けないものの、年100万円以上であれば青色申告の控除の恩恵が得られ無くなるため実質的な増税になりかねない。

しかし、大打撃を受けることはないという声もある。以前から「副業収入は雑所得扱いであることが前提」と考えられているとするならば、今後の法改正でも特に問題は発生しない。また、改正案を見る限りでは複式簿記をつけつつ事業であることを証明(=反証)しさえすれば青色申告も可能になる見通し。

つまり、今回の改正案が通過した場合クリエーターに少なからず影響を与えることが懸念される。最近でも「個人事業主へのインボイス制度の導入」がクリエーターに影響を与えることとなった。

一部のクリエーターの間では「日本のポップカルチャーを支える人を蔑ろにしている」といった声もあり、パブリックコメント(意見募集)への積極的な参加をお願いするクリエーターも。

パブリックコメント(意見募集)は8月31日まで提出できる。今後の動向に注視しつつ適切な対応をとっていただきたい。

▶「所得税基本通達の制定について」(法令解釈通達)の一部改正(案)(雑所得の例示等)に対する意見公募手続の実施について

オタク総研編集部

著者 オタク総研編集部
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