<WIND BREAKER>「誰だよこのイケメン」しずかをめぐる戦いは無事終幕!謎の男の登場に【コラム】

TVアニメ『WIND BREAKER Season 2』(MBS/TBS系28局「スーパーアニメイズム TURBO」枠/毎週木曜24:26〜)の第23話「救いの手」が6月6日に放送。GRAVELのリーダーを務める硯秀平の過去や戦いの結末、そして新たなる展開の予感と充実した30分間になっていました。
※以下、第23話に関するネタバレを含みます。ご注意ください。
「ゲームの世界みたいな綺麗事だ」硯の隠された過去とは?
本作は2024年4月〜6月まで放送されたアニメ『WIND BREAKER』の続編で、不良高校として知られる「風鈴高校」へ入学した桜遥が、さまざまな人たちとの交流や戦いを重ね成長していく物語となっています。
前回に引き続き椿野佑と硯の対決で幕を開けた23話。喧嘩という名の“対話”をする中で硯の“痛み”を感じ取った椿野は、かつて自身が救われた経験から、硯に救いの手を差し伸べます。
「好き」という気持ちを大切にする椿野に対し、「ゲームの世界みたいな綺麗事だ」と口にする硯ですが、彼がそう思うのには砂把地区の置かれた現状やGRAVEL結成に至る過去が関係していました。
敵ながらも憎めないGRAVELの背景
物語前半では硯の過去回想が流れ、彼らの暮らしぶりやGRAVEL結成までの道のりが明らかになります。満足に食事ができるのは学校での給食のみということもあり、硯たちは1枚のクッキーを複数人で分け合う生活をしていました。現状が良くなることを願う硯でしたが、食料を分け合う仲間は徐々に増え続け、一人あたりの量は少なくなるばかり。
この状況を打破するために作られたチームこそGRAVELで、彼らは“数”を武器にして仕事を請けていきます。仕事が増えるにつれメンバー内でお腹を空かせる人は減っていきますが、本当にこれが最適解なのかを考えさせられる回想シーンには筆者も心が揺さぶられました。また大勢をまとめ、報酬を均等に分配するというルールを設定した様子からは、彼の人望の厚さや仲間思いな一面もうかがえます。
そんな2人の“対話”を見て涙を流す成田しずかの姿も今話を語るには欠かせません。硯と同じく“貧しさ”で苦労してきた彼女だからこそ彼の痛みにも共感してしまう……。敵でありながらも完全には憎めない彼らの背景に「硯仲間思いだし、根は良い人なんだよね」「硯くんたちは生活環境が悪すぎたんだよな……」「すずりんの過去やっぱり泣けるし最高だった」といった声が寄せられました。
演じるキャストにも期待……!謎に溢れた新キャラの存在
硯の本音、願いを知った中村幹路と椿野が救いの手を差し伸べたことで無事戦いは終幕。GRAVELのメンバーたちはしずかと同じくケイセイ街で働くことになりました。結ばれていた髪が解かれ、目に輝きを取り戻した様子からも硯が2人によって救われたことが明示されています。新しい仲間を迎え、これからケイセイ街はどのように変化していくのか。この先が気になるような締めくくりには、ホッと温かい気持ちにもさせられました。
そして終盤ではGRAVELにしずかをさらうよう依頼してきたという謎の男も登場。風鈴との関係も匂わせた人物のクレジット表記は「????」になっていたこともあり、SNSでは「誰だよこのイケメン」「キャストも早く公にしてくれ〜」と期待の声が続出。来週の放送がより楽しみになるような幕引きとなりました。(文=渡辺美咲)
第23話「救いの手」あらすじ
自分のせいでみんなが傷つくことに耐えられなくなり、楡井らの呼びかけにも応じず、GRAVELのリーダー・硯秀平のもとへ走り出したしずかだったが、駆け付けた椿野・晴竜・雨竜に食い止められる。椿野の問いかけに「みんなと一緒にいたい」と答えたしずかの本音に応えて、ついに椿野が四天王の本気を出す!
椿野VS硯の闘いが進むなかで、椿野はそれぞれの「好き」を問い、次第に拳は「対話」となって――
(C)にいさとる・講談社/WIND BREAKER Project