アイドルマスター ミリオンライブ!×相模原市コラボ、現地直撃&舞台裏を担当者に聞いた〈特集〉


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2月23日(木・祝)から3月12日(日)まで神奈川県相模原市と『アイドルマスター ミリオンライブ!』とのコラボキャンペーンが市内各地にて開催された。開催直後よりファンを中心に話題を呼んだ本コラボについて、反響を伺うべく相模原市に直撃。市の担当者にも話を伺った。

オープン1時間前に大行列…想像を超える反響

今回伺ったのは絶賛キャンペーン実施中だった3月4日(土)。本日は即完売となったコラボアクリルスタンドの再販開始(後述)とのことで、今回のキャンペーンの中心となる小田急線相模大野駅前の「さがみはらアンテナショップsagamix」前にはオープンの1時間前から50人以上の長蛇の列が。

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10時のオープン直前には160名ほど並んでおり、 通りを行き交う人の中からはこの長蛇に興味を持ったりする人が多く見受けられ、地元の人曰く「こんなに並ぶのは滅多にない」そう。

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ではなぜこんなにも長蛇の列ができる事になったのか?今回のコラボキャンペーンは相模原市の魅力及び「宇宙を身近に感じられるまち さがみはら」を全国にPRすると共に、ファンを中心に地元の人々にも楽しんでもらうべく企画されたものだった。

相模原市は神奈川県北部に位置し、東京との県境も有する自治体。県北を覆うようにした広大な面積が特徴的。市の東部は新宿駅から快速急行で30分というアクセスしやすいことから都心や横浜のベッドタウンとしてファミリー層にも人気な一方、西部は相模湖を始めとする緑豊かな自然が見られ、JR中央線からもアクセスすることができる。

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相模湖(提供: 相模原市)

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そんな、都市と緑が融合する相模原市がこの度”シティプロモーション”の一環としてコラボすることとなったのは、アニメやゲームなどメディアミックスで展開する『アイドルマスター』シリーズのブランド『アイドルマスター ミリオンライブ!』。本作は2017年よりリリースしているリズムゲーム「ミリシタ」を中心に展開中で、2013年のシリーズ発足からちょうど先日に10周年を迎えたばかり。本年10月からは同シリーズ初のTVアニメの放送も控える今旬のコンテンツとなっている。

©Bandai Namco Entertainment Inc.

今回の「ミリオンライブ!×相模原市」コラボはそんな10周年を迎えた『アイドルマスター ミリオンライブ!』の版権元であるバンダイナムコエンターテインメントが企画した「765プロダクション プロデューサー企業募集プロジェクト」の一環で生まれたもので、「太陽、月、星にちなんだ3チームのアイドルたちの力を借りて、相模原の魅力を全国に届ける」というコンセプトのもと開催された。

限定グッズ即完売…広大な土地を舞台にした企画も

本コラボは昨年12月22日(木)から1月4日(水)までの期間を第1弾、2月23日(木・祝)から3月12日(日)までの期間を第2弾と区切って開催されており、第1弾では「ミリオンライブ Brand New Stage編の3チームからどのユニットとどの市内スポットの組み合わせがぴったりか」というアイディアをTwitterにて募集。プロデューサー達の生の意見を参考にコラボスポットを決めるという、今までにないスタイルで始まった。

※プロデューサー…アイドルマスターシリーズにおけるファンの総称

その集まった意見をもとに、1月下旬に「スコーピオ(北沢志保・高坂海美・田中琴葉・松田亜利沙)」「ウィルゴ(永吉 昴・田中琴葉・最上静香)」「キャンサー(エミリー スチュアート・木下ひなた・横山奈緒)」の3ユニットが選出され、第2弾では各スポットの背景が描かれたコラボカードの配布や限定グッズの販売、Twitter投稿キャンペーンのほか、桜守歌織と白石 紬が「さがみはらスイーツ発見隊スペシャルアンバサダー」を務めるスイーツめぐりキャンペーンなどが行われた。

※プロデューサー…アイドルマスターシリーズにおけるファンの総称

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相模原麻溝公園(提供:相模原市)

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たまご街道(提供:相模原市)

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限定コラボグッズでは、前述の3つのユニットが描かれたTシャツ3種とアクリルスタンド3種がラインナップされていた。特に「アクリルスタンド」は運営側の想定をはるかに上回る需要があり、キャンペーン第2弾の販売開始直後に即座に完売する事態となった。
以降、市内事業者と協議の結果、急ピッチで追加生産を行い、今回訪れた3月4日(土)に再販を実施したため、160人近い列が形成されたという。ちなみに、追加生産した在庫もすべて即日完売となった。

本コラボではSNSを積極的に活用した施策として「Twitter投稿で当たる!プレゼントキャンペーン」も展開されており、各地点で貰ったコラボカードの背景になったスポットに立ち寄りそのスポット&コラボカードが写った写真を撮影して投稿することで賞品が当たるという企画で実施された。市内3区にまたがって、分散した地点を設定することで、広大な土地に広がる相模原の観光資源を活用した施策であったといえる。

担当者に直撃インタビュー

そんな多くの方々に注目されたコラボキャンペーンだが、実際の反響や手応えはいかがだったのか。アクリルスタンド再販売の当日、担当者として現場で情報発信をしていた相模原市公式Twitter「相模原市シティプロモーション」の”中の人”である、市職員(通称:相模原市P)へ、タイミングを見計らってミニインタビューを敢行した。

――今回のコラボキャンペーン第一弾では「このユニットと相模原市内のこのスポットがぴったりだよ!」というアイデアをプロデューサーたちから募っていたことが印象的だと思いました。その辺りの背景について教えてください

第二弾のスキームについて、特報発表時から既に構想はあったのですが、こちらが全て企画内容を決めて皆さんをお迎えするのではなく、皆さんにも、“ぴったりなスポット”のアイデアを募集して一緒につくるキャンペーンに仕上げたいと思い、それを第一弾としました。

なにより、アイドルたちのことは、担当のプロデューサーさんが一番分かっていらっしゃるので、ぜひ参考にさせていただきたいと思いました。
また、ぴったりなスポットを考えながら、相模原市のことを少しでも知っていただけたら嬉しいなと思っていました。

――ちなみにスポット選定にあたって市内のプロデューサーさんからの意見もありましたか?

たくさんいただきました。地元を知っている市内のプロデューサーさんからのご意見はとても有難かったです。ご参加いただくにあたり、市公式観光ガイドブックの参照をおすすめしていたので、紙面をご覧いただきながら、地元の意外なスポットにも気付いていただけたことで、魅力の再発見の機会としていただけたようでした。

――第二弾の反響はいかがでしたか?(中でも限定アクリルスタンドはコラボ開始直後に完売するなど想定を上回る反響だったと思います)

定期的に「#相模原ミリオンコラボ」のハッシュタグでサーチして相模原にお越しになるプロデューサーさんたちの様子を拝見しているのですが、平日、休日に関わらず投稿が途切れず、想像以上の投稿件数にとても驚いています。

――公式Twitterではライブについて言及なさっていたり、ミリラジ等へも差し入れも行うなど、”中の人”との距離の近さも印象的でした。周りのプロデューサーさん達の反応はいかがでしたか?

コラボキャンペーンを発表した直後は、公式から返信が来ることに驚かれる方が多かったですが、今ではプロデューサーさんのほうから応援のメッセージやアドバイスをいただくことも多くなりました。とても有難いことだと感じています。

――当初発表されていた企画とは別に、追加企画として「対象のイチ推しスイーツをお買い上げの方に特製コラボコースターをプレゼント」キャンペーンも行っておられましたが、こちらの企画についての反響もお聞かせください

コラボコースターは沢山ご用意したつもりだったのですが、各お店で続々と配布枚数が終了し、大きな反響だと思いました。

一番の驚きは、コラボコースターの配布が終了したお店にも、それを承知の上で立ち寄って、様々なスイーツをお買い上げいただく方がとても多いことです。お店の方も、不思議に思いつつも大変喜んでいらっしゃいました。心から感謝しています。

――では最後に、これから相模原にいらっしゃる予定のプロデューサーさんや相模原に興味を持ってくれたプロデューサーさんへ一言メッセージをお願いいたします。

キャンペーン開始まで不安ばかりでしたが、温かいプロデューサーさんたちのお陰でなんとかここまで来ることができました。キャンペーン終了まであと少しですが、最後まで、企画に携わる全員で、プロデューサーさんたちを全力でおもてなしさせていただきます。

また、キャンペーンが終了しても、私たちはいつでも皆さんのお越しをお待ちしています。
今回の企画をひとつのきっかけにしていただき、「どこに行こうかな」「どこのものを選ぼうかな」そんな時に皆さんの頭に思い浮かぶまちになれるよう、これからも努めていきます。

沢山のご参加ありがとうございます。最後まで、そしてこれからもよろしくお願いします。

――ありがとうございました!(以下ツイートはコラボ期間終了後に投稿されたメッセージ)


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市井

著者 市井
オタク総研媒体統括 兼 合同会社サブカル通信社執行役社長。専門領域はアニメ、テクノロジー(ガジェット)、プログラミング、コンテンツビジネス。PRプランニングやIP調達なども担当しています。新作アニメ、海外スマホ、東南アジア好き。
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