UUUMが“トラブル事案”で5千万円の損失計上…著名YouTuber絡む騒動影響か ゲームタイトル撤退の余波も大きく


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YouTubeクリエイターのマネジメント業務を行うUUUM株式会社は12日、同社の2024年9月期第2四半期決算を公表。半期連結ベースでの売上高が108億8千万円(前年同期比9.7%減)、経常損失6500万円(前年同期は経常利益5億3600万円)と減収減益の赤字転落となったことがわかった。

昨年9月にフリークアウトへのTOBを行ったことで注目を集めた同社、今回の半期業績の低下はアドセンス(Googleの広告ネットワーク)による収益減少と前年同期に実施していた大型イベントの反動が主な要因だとしており、アドセンスについては主に「クリエイター契約形態の変更」や「YouTube Shorts等のショート動画の注力」などによるものと説明していた。

そして、同日公表された決算資料には上記以外の損失理由を「特殊要因」として言及しており、うち第2四半期中において「トラブル事案」として5千万円を計上していることが明らかに。YouTuber事務所「UUUM」では昨年10月、同所に所属するクリエイター「東海オンエア」とその周辺関係者におけるトラブルが発生したことが大きな話題になっていた。この一連のトラブルにおいて、東海オンエアのメンバー1名が「ホテル施設に損害を与え4200万円の損害賠償を負っていた」ことが昨年末に週刊誌により報じられており、今回の5千万円計上はこれに関連する可能性が高いという見方が立っている。

UUUM株式会社「2024年9月期 第2四半期決算説明」より

また、特殊要因としてはトラブル事案のほかに「ゲームタイトル撤退関係」も挙げており、前四半期連結で2.28億円を計上したことで、損失額が拡大する格好になった。なお、当四半期の経常損失からこれらの特殊要因を減じた場合、1.03億円の経常利益となり、赤字転落は起こらなかったことを“正常収益力”としてアピールしていた。

※補足:UUUM株式会社は『青鬼オンライン』などのゲームの運用・開発を行うゲーム事業部を2021年に「LiTMUS株式会社」に移管する形で分社化。ゲームのコミカライズ・映像化などのIP展開を推進しているが、前年に「不採算または成長性の期待できない事業の撤退・統合」の一環として一部ゲームタイトルの撤退を行うことを発表。直近には同社運営タイトル『かみながしじま ~輪廻の巫女~』のサービス終了が2月に控える。

オタク総研編集部

著者 オタク総研編集部
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